本学は今月21日より、新型コロナウイルスによる行動指針(BCP)を3から2に引き下げるとともに、それ応じた授業形態として対面授業を行うことを発表した。BCPレベル3の授業形態として「Web授業を基本とするが感染防止策を講じた上で教学上の必要性が高いものは対面での講義、演習、実験・実習を実施できる」とされているものの、全学的に対面授業が再開されるのは約2ヶ月ぶりである。
度重なる緊急事態宣言やBCPレベル引き上げ・引き下げに関する連絡が飛び交うなか、学習面や生活面で困難を抱える学生もいた。本記事は1回生や1回生へのサポート活動に取り組む2回生にインタビューをしたものである。
映像学部の1回生はオンライン授業と対面授業の比率をおよそ半分ずつとした上で「在宅時間と外出時間が半々になった。家ではパソコンを用いて学習、また外に出る際はデッサンの練習をする」など、その状況を充実させられるよう取り組んでいるという。その一方、産業社会学部の1回生は「ハイブリッドと言えば聞こえがいいが、授業ごとに連絡の速度や頻度にムラがあり混乱することが多い」と話す。
生活面においては「課題が思ったより多く忙しい」「自宅から通学しているため、移動距離が長くなかなか休む時間が取れない」など慣れない学生生活に困惑・疲弊する声が多かった。しかし対面活動が始まったことで、今まで会えていなかった友達と話す機会が増えたという意見もあった。
続いて、そんな1回生のサポート活動をする2回生にも聞き取りをした。映像学部ヘルパー団に所属する松井才奈さん(映像2)は同学部の1回生について「授業形態などが変わるなかで、何事も積極的に取り組んでいるイメージ」とした。また映像学部生として必要な、メールマナーや企画書の書き方を1回生に教える「ヘルパー授業」や映像学部オリター団と共に企画する「サブゼミ」では、できるだけ親しみやすい雰囲気を出すように意識しているとのこと。今後も撮影や授業で関わるであろう1回生にとって「先輩」というより「仲の良い友人」のような感覚で接しているそうだ。他の2回生からは「できるだけ学部生目線に沿った意見収集を行うよう意識している」との声もあった。
今回取材した1回生は、慣れない生活にまだ戸惑いつつも臨機応変に対応しようとしていることが分かった。それは2回生以上のサポートもあってのことだろう。しかし、1回生全体が皆同じ状況と一概に言うことはできず、学習面・生活面共に未だ壁を感じる学生が多い。(佐野)