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[憲章をよむ]立命館の未来、過去の歴史あってこそ 河音琢郎さん

そのためには理事会だけでなく、全学協パートもしっかりと動いていかないといけない。教職員組合は教職員全体、学友会や院生協議会は学生の声を吸い上げる必要がある。

そうした議論を尽くした上で、皆が変えようと思うなら総意として変えてもいい。しかし憲章は礎だ。いま立命館にいる人だけのものではない。これまで立命館に関わって社会に出ている人々からも納得してもらえるような憲章であるべきだろう。

憲章の改正にあたっては、なぜ憲章ができたのか、文言のなりたちや、どのように憲章を作ったのか、込めた思いを共有することが欠かせない。単に修正案を示すだけでは不十分だ。

立命館がどんな大学で、どのような過程をたどって今に至るのか。憲章には私たちが拠って立つ土台である。

立命館の今後の方向性については、いろんな意見がある。だが、どこに向かうかを議論するには、過去の歴史について一致した視点を持つことが必要だ。

教育・研究全てにおいて憲章は無関係ではない。どれも憲章が土台になっている。「軍事研究をやらない」ことも、憲章に基づいている。それだけ重く、意味がある。

戦後80年の今年、憲章改正は新聞などで全国的に取り上げられた。それはスキャンダルとして取り上げられた訳ではない。憲章に良いところがあるからこそ、取り上げられたのだ。それだけの価値が、憲章にはある。

(聞き手・小林)

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