立命館大学新聞のコラム欄「海神(わだつみ)」。記者が日々の思いを語ります。

「偶然じゃない。私達は、皆、自分で選んでここに来たの」。これは住野よるさんの小説「君の膵臓を食べたい」の登場人物の言葉だ。人は日々、小さな判断から人生を左右するような大きな決断まで、あらゆる全てのことを自分で選び、積み重ねている。その結果、「今、ここで生きる」という選択を私はしている。

ペルーでは、日系3世のケイコ・フジモリ氏が大統領選の決選投票で当選を果たしたと報じられている。対立候補との差は約0・27%。僅差で上回った。開票には1カ月以上もの時間を要したほど大接戦の選挙となった。わずかな差が国の行き先を変えるかもしれない。一人の選択が未来を変え得ることが示された。

立命館では、4年に1度の総長選が幕を開けた。立命館にとって、この選挙は今後の方向性を決める重要な選択となる。しかし、「自分が投票しても変わらない」「立命館の未来に私たちは関係がない」と感じている人も少なくないだろう。

あらゆる事象は偶然始まったものではない。他人任せにして生まれたものでもない。日常における一人ひとりの選択の連続のなかで、少しずつ形づくられていったものなのではないか。最終的に選択してきたのは他の誰でもなく自分自身なのだ。

ほんの少しの選択であっても、立命館、社会、世界の未来を変える力を持っている。だからこそ、「今、総長選に目を向け、関心を持ち続ける」という選択を私たちはする必要があるのではないか。

(矢野)