学部生の代表として活動する自治委員を選ぶ選挙が、11月9日から13日まで行われ、30日に開票結果が公示された。
今回の自治委員選挙は、投票率が9.87%となり、昨年度の27.8%から大幅に下落した。2018年度の投票率は33.9%で、年々減少傾向にある。
新型コロナウイルスの感染対策のため、投票用紙を使う方式に代わり、Webサイト上で投票する電子投票の方式が採られた。manaba+Rで一斉に通知し、未投票者にはメールを送るなどの対応を行なったが、投票率は伸び悩んだ。学年別では、1回生が17.67%、2回生が10.23%、3回生が7.98%、4回生以上が4.65%となった。
昨年度と比べて特に1回生の投票率が大きく減少し、選挙管理委員会委員長の井上雅貴さん(法3)は「オリター・エンター団の活動が制限され、1回生と関わる機会が少なくなったことが影響したのではないか」と話す。
自治委員が1人しか選出されなかった学部もあり、副委員長の大野新さん(文3)は「学生自治の意識が低下している」と指摘する。学部別の投票率を見ると、産業社会学部が3.38%と最も低く、次いで理工学部が3.92%、国際関係学部が6.13%となった。最も投票率の高かった薬学部は37.09%で、学部間で差が目立った。
一方で、電子投票を導入したことによって作業の効率化を実現できたという。昨年度までは集計を手作業で行っていた。また、学部生に配布する書類を数千部印刷しなければならなかった。しかし、今回は書類をオンラインで公開し、集計も瞬時に完了できたため、大幅な時間短縮になった。
投票者の側から見ても、大学へ投票に行く必要がなくなり、特に遠方に住む学生の負担が軽減された。
来年度を見据え、大野さんは「自治委員の活動を見える化し、学生に興味を持ってもらえるよう学友会全体で努力していかなければならない」と述べた。(鈴木)
自治委員は、グローバル教養学部を除く各学部自治会の構成員として、学部の自治を担う。五者懇談会などを通じ、各学部に対する要求実現運動を行っている。
五者懇談会には自治会委員長、学部長、副学部長、学生主事、事務長の五者をはじめ各部署の代表が参加し、自治会から大学に対して学部生の要求を伝え、議論する。