【2018年6・7月号紙面より】
立命館大学びわこ・くさつキャンパスのアクロスウイング1階にEDGE+Rルームというコミュニティースペースがある。このスペースは本学のイノベーション・アーキテクト養成プログラム「EDGE+R」というプログラムの一環で運営されている。
EDGE+Rは2014年より開始され、本年度で5年目を迎える。今年のプログラムには100名を超える過去最多の応募者があり、現在その中から選ばれた約30名の受講生が3種類の新事業コンセプトデザインに関わる手法を学んでいる。
同プログラムの初年度受講生である金村容典さん(2015年法学部卒)が開業した株式会社フラミンゴが今、東京を初めとした各地で話題になっている。同社が提供する語学レッスン予約サービスアプリ「flamingo」は一般的な英会話スクールなどと比べ、格安でレッスンを受けることができ、講師登録者数は4000人を超えるなど、多数の受講者のニーズに答えたサービスを展開している。
金村さんは同プログラム受講生時代にできた起業家コミュニティとのネットワーク、そしてそのコミュニティを通じて渡航したアメリカのシリコンバレーでの経験が、同アプリ作成のきっかけになったと話す。金村さんは「私の場合は自分のやりたいことがたまたま起業という形で実現しただけ。今の学生には『起業する』や『就職する』と手段を決めきらず、自分のやりたいことが達成できる手段を探していってほしい」と語った。
また、EDGE+Rを担当する本学職員の川面創さんは「本プログラムを通してイノベーション、そしてアントレプレナー精神を学び、各個人の人生が豊かになるような選択ができるようになってほしい」と語った。
EDGE+Rでは、このような学生が実践者へとなる過程を支援するビジネススプラウトコースという制度も設けられており、本大学発ベンチャーや本学発アントレプレナーの育成に力を入れている。本年度のプログラム受講生の募集は既に終了しているが、同プログラム事務局によると夏季休暇以降にも、APUでの外国人大学生とのビジネスプランニングプログラムや、企業と協賛したイノベーター養成プログラムなど、短期型で参加しやすい企画を準備している。気になる学生はぜひ参加してみてほしい。
(戸簾)