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「ウェブ授業って何するの」 担当者に聞いてみた

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて本学は16日、新学期からの1ヶ月間の授業をオンラインで実施することを決定した。しかし、突然の決定に学生のみならず教職員からも不安の声が噴出している。(詳しくは 「戸惑い広がるウェブ授業」 全容いまだ見えず

大学側は「manaba+Rを通じて、科目ごとに教材の提示や学習・課題提出等の指示を行います」としているが、ウェブ授業の内容が学生に十分伝わっていない。

「ウェブ授業とは何なのか」という率直な学生の疑問を、本学の教学を統括する教学部の吉田誠副部長と長谷川哲次長にぶつけた。(聞き手=鶴)

吉田誠副部長(左)と長谷川哲次長(右)

 

Q 新学期開始を延期する大学もある中で、本学がウェブ授業実施に至った経緯は

半期で15回の授業を実施するタイトな予定の中で「どう授業を実施するか」を検討した。すでに、本学には「manaba+R」というインターネットを活用した授業支援システムが構築されていて、教材配布など一定のインフラが整えられてきた。学友会からmanaba+Rの活用が要請されていることも勘案し、ウェブ授業の実施に踏み切った。(参考 「第1議題「正課・課外を通じた学びの充実」)

Q manaba+Rを活用した授業とは、具体的にどういうことか?

教学部としては「manaba+Rを使って授業展開してください」と教員に要請している。そこから発展したウェブ授業形式や動画配信については各学部・教員に任せている。ただ、それだけでは学習効果面で問題があるので、本学が導入している日本マイクロソフトのOffice 365のサービスについては動作環境を整備している。

たとえば遠隔授業については、同社Web会議サービス「Skype for Business」の使用方法をフォローしていく。動画配信については、manaba+Rでのアップロード可能なファイル容量が50MB までなので、同社オンラインストレージサービス「OneDrive」の共有機能を使用することを想定している。マニュアルは、教育学習支援センターを中心に日々改定している。教員によっては「YouTube」や「Google ドライブ」を使うかもしれないが、それは禁止しない。

manaba+Rを活用した授業実施となる

Q 各教員が「どうウェブ授業を展開するか」は受講前に確認できるか?

ウェブ授業実施による授業内容の変更点や各教員の授業実施形態についてもmanaba+Rで掲示する。しかしながら受講登録後でないと、manaba+Rは利用できないので、「早期利用申請」を学生には活用してほしい。例年よりも前倒しで、今年度は4月2日に「早期利用申請」を開始する。(manaba+R 早期利⽤申請機能について) この制度を活用して「授業がどう運営されるか」を確認してもらいたい。

Q manaba+Rを従来活用していない教員や非常勤講師については、どのような対策をとるか?

授業開始後もA日程とB日程を設けている。A日程の2週間は、manaba+Rに不慣れな教員と新入生への準備期間としている。オンライン上での講義資料配布など、まずはmanaba+Rに慣れてもらう。その上でB日程では「学生に課題を与え、それにフィードバックする」といった、対面講義に近い形へと発展させる。

「どうウェブ授業を行うか」「大人数を対象とした講義はどう展開するか」という教職員から出ている疑問には、マニュアルを整備しながら対応している。映像学部の教員が「映像授業の方法」をマニュアル化するなど、学びの質が向上するきっかけにもなっている。

吉田誠教学部副部長

Q manaba+Rに不慣れな新入生には、例年よりも重点的にケアをするか?

そこは各学部に要請している。ガイダンス期間が短縮された中で、manaba+Rの重要性を各学部で徹底的に周知していただく。「新入生のためのスタートアップサイト」でも、伝えている。ウェブ授業に関しての相談窓口は、主として各キャンパスの「学びステーション」となる。

Q manaba+Rへのアクセス集中が予想されるが、負荷対策は十分か?

manaba+Rを提供する会社においては一定の負荷に耐えられるという判断をいただいている。また万が一の場合もサポート体制を組んでいる。

Q ウェブ授業がトラブル等で休講となった場合はどうなるか?

授業実施形態によって対応は変わる。「manaba+Rで教材を配布してレポートを課す」というオンデマンド型の授業では、授業実施ができなくても即座に休講とはならない。一方で、Skype for Businessなどを活用したリアルタイムの授業は、時間帯を再設定する必要がある。補講実施日(予備時限・統一補講日・5月以降の実施)については、個別判断する。

長谷川哲教学部次長

Q インターネット環境が不備な学生へのサポートは?

密着を防ぐために1席空けた上で、PCルームを開放する。また図書館などでのPC貸し出しもおこなう。衣笠キャンパスで800台、びわこ・くさつキャンパスで921台、大阪いばらきキャンパスで270台を確保している。manaba+Rはスマートフォンからも使用可能で、これで対応できる。

Q 授業内容については科目を担当する教員の裁量が大きいが、「ウェブ授業を実施しない」という判断を教員がする可能性もあるか?

実験などの実習授業は、学部の判断で休講にしても良いとしているが、「補講」という形で15回の授業を実施してもらう。可能であれば、(実習重視の教員も)4月中はmanaba+Rでの授業を実施してもらいたい。「研究をストップしろ」ということではないので、実験などオンラインで不可能なものについては、手洗い・うがい・マスクなどの感染症対策に留意した上で実施してほしい。

Q 感染状況しだいでは、5月4日以降もウェブ授業を継続する可能性があるか?

状況変化を踏まえて、様々な可能性を検討している。4月20日の教学委員会で協議するので、学生に伝わるのは、それ以降となる。ただ対面授業を再開する時でも、(コロナ対策に)最大限留意する。

 

 

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