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【社説】学生自治へ当事者意識の向上を

昨年度は新型コロナウイルスの影響により、対面活動の制限を余儀なくされ、学業・課外自主活動ともに大きな影響を受けた。Web授業の質の向上や課外自主活動のあり方などさまざまな課題が出るなか、改善に向けて重要な役割を果たすのが学友会だ。これまでに新入生のクラス形成の場である「サブゼミアワー」の導入や、食環境の改善について大学と議論を行い、実現させてきた。

学生は大学にとっての主権者であり、大学側に自分の意見を伝える権利がある。学友会はこれまで、学生の意見を大学に伝えるための取り組みとして、全学部生を対象とした全学アンケートを行ってきた。しかし、2019年度全学学生アンケートの回答率は6.35%。また、2020年度に行われた春学期の生活実態や教学について尋ねるアンケートでも6.4%と、意見を伝える権利を十分に行使できているとは言いがたい。また学部生の声を大学に届ける自治委員を選出する自治委員選挙の投票率は年々減少しており、昨年度の選挙では全体の投票率が10%を切った。

学生の自治意識が低下することは懸念事項だ。現在は自治活動の一環として、学園祭や新歓行事など全学的行事が学友会を中心に作られている。しかしこのまま自治意識の低下が続けば、学生が主体となった活動を行うことは難しくなる。大学から与えられるものに対して受け身でいるのではなく、今の自分に必要な環境や学びについて考え、大学づくりに関わることが求められている。

大切なのは一人ひとりが学生自治の担い手である自覚を持つことだ。大学の環境整備に関わったり、全学的行事を学生の手で自由に行えたりすることは当たり前のことではない。長年培われてきた自治の土壌を受け継ぎ、育てていくのは私たちである。学校生活に対する問題意識を意見や行動として示す態度が学生には必要である。

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