(2018年新歓号紙面より)
立命館学園は、学園の改革の基本プランである「R2020」を進めている。その後半期計画では、「主体的な学びの確立」「大学院高度化」「研究高度化」「教育・研究におけるグローバル化の推進」に取り組んでいる。本学では、「R2020」におけるキャンパス整備が行われている。
国際交流の新たな拠点《BBP》
2018年度、衣笠キャンパスとびわこ・くさつキャンパスに新たにBeyond Borders Plaza(以後BBPとする)という施設が誕生した。当施設は大阪いばらきキャンパスで2017年度より先行設置・運営され、本年度に衣笠キャンパスのランゲージセンター、BKCのセントラルアーク二階に新たに展開される。BBPでは今まで各キャンパスに点在していたグローバル化に関する施設を統合した拠点として活用される。
BBPは「国際交流ができる」「グローバル人材に必要な能力を鍛えることができる」ことを目的とし、勉強するためだけの空間ではなく、様々なバックグラウンドを持つ学生たちが集まる空間としての利用を目指している。BKCを例に取ると、静かな空間で言語学習ができるReading area、以前までのセントラルアーク2階のような開放スペースであるCommunication area、キッチンなどがあり食を通じた交流ができるCaféなどの5つのセクションから構成されている。このようなゾーニングにより、他大学にて展開される一般的なラーニングコモンズとは一線を画した運用方法を目指している。
本学国際部副部長の山中司教授は「BBPは留学生を『お客様』として扱う施設ではありません。国内学生、国際学生共に学生が自主的に活動する場所を提供する施設です。今後、言語習得系・国際交流系のサービスやイベントを継続的に実施する予定のため、新学期が始まったら積極的に活動をしてほしい」と語った。
また、各キャンパスによって、BBPの利用時間や設備はキャンパスで異なり、運営されいている。
開放的な存心館 供用開始
「R2020」におけるキャンパス整備の一環として改修工事が行われていた、衣笠キャンパス・存心館が今年度から法学部の基本棟として併用が再開される。
耐震強度が補強され、1階には学生の学び・語らいの場である「ろこも」を新設し、2階には需要の高い中教室を3室設置。3、4階には小教室を17室設置し、興学館の小教室5室と併用する。1階の「ろこも」と3階にはプリントステーションを設けた。
1階の「ろこも」はこれまでの学生ラウンジ、学生共同研究室、マルチメディアルームの機能を集約する。個人、集団での学習や討論にも適した環境が整備され、学生の多様なニーズに対応できる造りとなっている。
中教室のうち1室は、法廷機能を有しており、模擬裁判を行いながら、グループワークも可能となった。また、小教室と中教室の机や椅子を可動式にすることや、ディスプレイプロジェクターの増設、壁面ホワイトボードの設置により、プレゼンやディスカッションなどのアクティブラーニングにも対応した設備が整っている。