2015年5月号より
現在、日中関係は緊張状態にある。そのような状況下でも日本のある学生団体は関係改善への糸口をつかもうとしている。日中学生交流団体「freebird」だ。
同団体は関東・関西・上海・北京、四つの支部から成り立っており、それぞれの支部ごとに特色のある活動をしている。団体外から両国の人を10人集め、毎年夏、4つの支部を順番に回る形で1週間の合宿を行い、日本人と中国人の交流の場を設けている。日中関係改善のためにお互い話し合える場を作ろう、というコンセプトだ。
関西支部では顧客のベースがない中国資本の航空会社のために中国人留学生を仲介し、ツアー情報の広報活動を行う。同様に日本の大手旅行会社に向けて、同団体の中国人メンバーが中国人ならではの視点で組んだツアーをリポートにして提供する活動などを行っている。
関西支部は現在25人。日本人と中国人の比率は半々だという。さまざまな大学の学生が加入しており、立命館大の他に同志社大・龍谷大・関西学院大などの学生がいる。
関西支部代表の濃野司さん(法3)は「現在、日中関係には多くの人が関心を寄せているが、肝心のお互いの生の声が聞ける場が少ない。興味はあるが、あと一歩を踏み出せないといった人が多いように思う。この団体ではそんな人々の一歩を後押しできるようにしたい」と語る。
ことしの夏合宿は5月末まで募集中。語学力は問わず、費用は4万円となっている。 (石田遼太)