本学衣笠キャンパスで出たごみは、京都市がごみの半減を目指し制定した「しまつのこころ条例」に基づき分類される。弁当がらといった汚れたプラスチック製品もプラスチックごみに分類されるなど、一般的な家庭ごみの分別とは違ったルールに従ってごみを捨てる必要がある。
事業者である本学が排出するごみは、家庭で出されるごみ以上に適正に処理することが求められる。そのため、衣笠キャンパスで出たごみは本学で分別し、廃棄を行っている。
「完璧な分別は難しい」と学校法人立命館の特例子会社「立命館ぷらす」(京都市)の鳥井真木さんは話す。
立命館ぷらすは、キャンパスの清掃や植栽の美化育成のほか、ごみの回収と再分別も担っている。
キャンパス内には、▽燃やすごみ▽プラスチックごみ▽ペットボトル▽ビン・カン――の4種類に分別ができるよう、それぞれのごみ箱が設置されている。また屋内には、リサイクル可能な紙を雑紙として回収するかごが置かれている。
立命館ぷらすのスタッフは、キャンパス内のごみ箱からごみを回収。ごみを詰めて捨てられたレジ袋などは、一つ一つを開封して中のごみを全て確認し、再分別を行っている。
菓子の袋の中にティッシュを詰めたり、レジ袋の中に食べ残しや弁当がら、ペットボトル、レシートなどをまとめて入れたりして捨ててあることがあるという。
中身が分からないごみは、逐一手作業で開封するため再分別により労力がかかる。
立命館ぷらす代表取締役の人見充さんは、「捨てたごみを集める人がいて、キャンパスの環境が保たれているということ思ってもらえるとうれしい」と話す。
鳥井さんは、「生活をすれば、誰だってごみは出す。その中で分別をすることが廃棄物を減らし、ひいては生活環境の改善につながる」とごみの分別をする意味を考えるよう求めている。

(吉江)