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物価高騰、下宿生を直撃 京滋5私大調査、バイトで賄う実態も

下宿生が私立大の入学までにかかる費用が、平均で約214万3千円に上り、昨年から5万円増えたことが、京滋地区私立大学教職員組合連合の調査で明らかになった。物価高騰が続く中、下宿生は経済的苦境に立たされており、アルバイトで必要な費用を賄っている。

本学衣笠キャンパス

連合は、教育費の負担状況などを毎年調査している。昨年は▽京都先端科学大▽京都橘大▽同志社大▽立命館大▽龍谷大――の5大学に通学する学生の保護者5473人から回答を得た。

入学までにかかる費用には、受験費用や大学への初年度納付金、住居費や生活用品などがある。

2024年度に入学した学生の受験費用は28万8181円、初年度納付金は136万5281円で、いずれも前年度とほぼ同額だった。

一方で、生活用品には24万6744円と、前年度から2万7401円高騰。敷金礼金も2万5393円高くなり、初年度費用に大きく響いた。

24年6月における新入生への仕送り額は、平均7万9671円で、前年度から1311円減った。家賃の平均5万7480円を差し引くと、残るのは2万2191円のみ。仕送りだけでは、1日当たり740円で生活しなければならない計算だ。

仕送り額が減る中、多くの学生はアルバイトをしている。

下宿生のアルバイト収入は、平均で4万2273円だった。その使途を問うと、交際・レジャーは31%に留まった。日常生活費(22%)▽クラブ・サークル費(20%)▽書籍代(11%)▽交通費(10%)――など、学生生活に必要な費用が約6割を占めていた。

アンケートには、学生の保護者から「物価高、不況による収入減で非常に切迫した経済状態だ」「夢に向かっている子を応援したいが、親にも限界がある」という声も寄せられたという。

(小林)

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