1日に開催された「KINUGASA ART VILLAGE FESTIVAL(衣笠アートヴィレッジフェスティバル)」で、小説家の原田マハさんとARTISTS’ FAIR KYOTO(アーティスツ・フェア・キョウト)などをプロデュースする高岩シュンさんによるアート対談が行われた。

「京都のアートの楽しみ方」と題したコーナーでは、京都各所の美術館や博物館などを紹介。それぞれの魅力を語った。
京都市京セラ美術館(京都市左京区)や、京都国立近代美術館(京都市左京区)は、常設展も充実していると原田さん。京都に来た際に必ずと言っていいほど訪れているという。
高岩さんは「京都はまちそのものがアート」と話し、祇園祭といった京都の伝統的な祭りについて述べた。
原田さんが総合ディレクターを務めた「CONTACTつなぐ・むすぶ 日本と世界のアート展」についても言及。ICOM(国際博物館会議)京都大会の開催を記念し「何かしたい」と思った原田さんが、高岩さんに声を掛けた。
同展は清水寺(京都市東山区)を舞台に開催され、8日間で約1万人が訪れた。来場者には心で作品に触れ合ってほしいという思いから、キャプションは用意しなかった。
同展では、監視員に変装して来場者を見守っていたという原田さん。「人々が作品とどうコンタクトするのか実際に見て知りたかった」と語る。「一度お手洗いの場所を聞かれた」と話すと会場は笑いに包まれた。
原田さんは学生に向けて「京都の文化・芸術は非常に豊か。だからこそ、受け身になるのではなく、立命の学生の方をはじめとする若い方々には、常に改革を進めていってほしい」と期待を寄せる。
高岩さんは、2026年春にデザイン・アート学部が新設されることに触れ、衣笠がより芸術豊かなまちになるための取り組みの一つになるのではと展望を語った。
(吉江)