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【社説】シラバスの教科書記載 見直しを

本学では、受講登録を行う際にシラバスにて授業の概要や成績評価方法、教科書使用の有無やその頻度を確認することができる。その詳細の決定は各授業の担当教員の判断に委ねられており、中には教科書の購入を必須としている授業もある。その場合、学生は単位習得のために教科書を購入しなければならない。

しかし、実際に授業に出席してみると、教科書の使用頻度に関してシラバスの記載と差異が生じている場合がある。本学学友会が行った「2022年度全学学生アンケート」の回答結果集計報告書では「教科書を購入必須と書いてあったのに、1回も使わなかった」「教科書を指定しているにもかかわらず、授業でほとんど扱わないことがある」といった回答が見られる。

このような状況は、教員に対して学生が不信感を覚える原因となっていないだろうか。教科書としてシラバスに記載しながら、授業内容を教科書に沿ったものにしていない授業が存在する現状は、学生から納得を得られているとは言い難い。その教科書として指定された書籍が、授業の担当教員の著書であるならばなおさらだ。授業での使用が目的であれば著作物を複製することが認められている。そのため、授業で数ページ読むだけであれば、該当部分をPDFなどにして配布するといった対応を取ることも可能である。

たとえ授業で使用せずとも、教科書として書籍を購入することは学びの視野を広げる機会となるかもしれない。しかし、それはシラバスの参考書欄に記載や、授業での紹介により学生自身が概要を知った上で選ぶ余地があるべきではないか。

22年度全学学生アンケートによると、回答者の9割以上が受講登録の際にシラバスを参考にしている。多くの学生が参考にするその情報と実際の授業内容に差異があるべきではない。教員には今一度教科書の使用を含めシラバスの記載を見直すことを求める。

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