立命館憲章の改正案で「戦争の痛苦」などの文言が削除されたことなどを巡り、本学の学生・院生でつくる有志の会が10日、改正案に反対する署名1万7千筆を学校法人立命館の本部に提出した。

立命館では「立命館憲章」改正検討委員会が4月25日、憲章の改正案を公開し、6月6日まで学内を対象に意見募集を実施した。意見を踏まえて修正し、10月18日に行われる立命館創始155年・学園創立125周年記念式典で改正憲章を発表する方針だ。
立命館憲章「改正」を考える有志の会は、全学的な議論が不足していることや、改正案で「第2次世界大戦後、戦争の痛苦の体験を踏まえて」「自主、民主、公正、公開、非暴力の原則を貫き」などの文言が削除されたことなどに反対し、5月6日からオンライン署名サイト「Change.org」で署名を集めてきた。

有志の会の松尾菜生さん(国際関係研究科M1)は、署名の件数について「大学の社会的責任を大きく感じた。勢いを増す歴史修正主義に対する危機感の高まりが反映されたのではないか」と話している。
また有志の会の神村覚さん(社会学研究科M2)は、検討委の関係者が本紙の取材に「学園内で議論していきたい」と発言したことを受け「大学は公共に開かれたものだ。(憲章は)社会に向けて発信するものである以上、社会の反応も十分加味する必要がある」と強調した。
学園側は「確かに受け取りました」と応じた。
(小林)

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報道姿勢に反省が見られない。
改善を期待したい。