本紙が6月に行った「コロナ禍における学生生活実態調査(7月1日公開)」では、「総合的に見て、現在のWeb授業に満足していますか」の問いで「満足している」と「満足していない」の回答が拮抗。半数の学生がWeb授業に対する不満を抱えていることが明らかになった。この結果を受け本紙は、学部生の自治組織である立命館大学学友会の中央常任委員長である瀧谷吏玖さん(経営4)と、中央事務局長の田沼直也さん(産社4)に、今後学友会側が取るべき対応などについて取材を行った。
上記の回答結果を受け、瀧谷中央常任委員長は「Web授業については、学生だけでなく教員も経験したことがない手探り状態のものなので当然の結果だと思う。だからこそ、学生と大学の対話や連携を強化すべき」と述べた。
「現在、学生と大学が協議する場はあるのか」を尋ねたところ、中央常任委員会(学友会の基幹パート)と大学の教学部では、月に1回程度懇談会が開かれているという。先月24日に開かれた懇談会では、中央常任委員会側が「現時点で、Web授業を受けた学生がどのように感じているのか、今後はこのようにしてほしい」などの意見や要望を大学側に伝える機会となった。ここで伝えられた具体的な内容に関しては、事前に行われた中央常任委員会の中で話し合いをもとに、まとめられたものだったという。懇談会の詳細は現在、公表文書の作成中であり、近々おおやけになるとのことだ。田沼中央事務局長はこの懇談会を終えて「学生と教員で講義に対する認識が異なると感じた。今後このギャップを埋めていくことが重要」と振り返っている。
瀧谷中央常任委員長は今後の学友会としての対応について「今年度中に開かれる予定の代表者会議や来年度に実施予定の全学協議会でもWeb授業について話し合われると思うので、教学部が5月19日から6月3日に行ったWeb授業に関するアンケート結果の分析を踏まえ、学生の声を伝えていきたい。中央常任委員会でも7月末から8月上旬にかけて春学期の総括をするアンケートを取り、学生の意見をもとに現状を把握していくつもりだ」と述べた。
田沼中央事務局長は今後も開かれる懇談会での主な協議の内容に関して、「『対面かWebか』といった二項対立的な話ではなく『教学の質を担保するためにはどういった講義が望ましいのか』に焦点を当てて協議していきたい」と話した。なお、各学部が抱える具体的な問題については各学部自治会の動きに委ねられているため、学部によって対応の差がある現状だという。これに対しては、今後中央常任委員会と各学部自治会の連携を強め、自治会単位で各学部と協議できるように取り組むとした。
最後に学生に向けて、瀧谷中央常任委員長は「教学の問題に限らず、立命館大学を学生にとってよりよいものにしていきたい。そのためにも、学生のみなさんは大学や学友会からアンケートが求められた際には積極的に答えてほしい。回答結果をもとに大学側と全力で話し合っていく」と述べ、田沼中央事務局長は「講義などの学びは学生と教員が一緒になって作っていくもの。講義などで不満を感じたら、事務室や自治会に相談するなど、声をあげてほしい。みんなで作り上げていく学びが大事で、そのための学友会でもあると考える」とコメントした。(堀ノ内)
コロナ禍における学生生活実態調査の回答結果はこちらから