昨年のボランティア活動に参加し、今年も巫女として活動する田中里奈さん(経営2)は「京都出身で祇園祭には客として来ていたので、伝統行事の裏側を見られるボランティアに興味を持ち参加した。地域の方の話が面白く、授与所に立たないと学べないことがあった」と話し「観光客や拝観者の方に祇園祭の魅力を届けたい」と意気込んだ。
賛助会員の太田さんは「担い手の高齢化が進むなか、学生ボランティアの手伝いは助かる」とし「地域の当たり前が学生にとっては貴重な機会なのだと認識するよい機会になった」と話した。また、学生の地域参加について「学生ボランティアは単なる人手ではない。事前ガイダンスなどで歴史や地域の思いを参加学生に丁寧に伝えていくことにより、歴史ある祇園祭の一翼を担ったのだと学生に感じてもらいたい」と思いを語った。
7月17日には前祭として菊水鉾を含む山鉾巡行が行われ、同日中に各山鉾町で山鉾の解体が始まる。翌18日には、授与所や茶席の片付けに学生ボランティアが参加する予定だ。
このようなボランティア活動についてSLCの國定さんは「華やかに映る祇園祭も様々な課題を抱えている。観光客として『外側』から見るのではなく、一歩『内側』に踏み込んでみることで見える景色や学びがある」と自らの思いを語った。また「大学での学びはキャンパス内だけにとどまらず、キャンパス外にもたくさんある。それぞれの地域や社会の現場での活動を通じて学びを深めてほしい」と学生のボランティア活動について期待を寄せた。
(小林)
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