立命館憲章の改正を巡り、「立命館憲章」改正検討委員会の高山茂・元委員長=副総長=が本紙の取材に応じ、「(改正のデメリットは)ないと考えている」と発言した。検討委の山下範久・元事務局長=常務理事=は「なくすのが当然のミッションだ」と話している。
立命館朱雀キャンパス4月に公表された立命館憲章の改正案では、「多様性の尊重」や「次世代研究大学・次世代探究学園に向けた決意」が盛り込まれた一方、第2次世界大戦に関する文言が不記載となったことなどで、学内で賛否が分かれている。
高山・元委員長は「(改正の利点は)憲章を自分事として捉えられること。学校が決めたことではなく、自分たちが決めたこととして捉えてほしい」と求めた。
また反対署名については「社会的な関心があることは認識している」とした上で「学園の構成員の中で議論していきたい」と発言した。
山下・元事務局長は、多岐にわたる意見が出たことについて「(立命館は)憲章という重い文章をこれだけ議論して変えていける力強さをもった学園だ」と振り返った。
議論・検討期間が短いのではないかと問うと、高山・元委員長は、2006年の憲章策定の段階では1~4月に素案を練って7月に決定したと紹介しつつ「検討委では回数も内容も密に行った」と主張した。
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高山・元委員長の話 憲章の4段落全てに意味がある。こんな思いで作られた学園なのだと知ってほしい。建学の精神「自由と清新」や教学理念「平和と民主主義」を知ってほしい。多様性という言葉を前面に出して、社会が共有する価値を創造する。持続可能な社会の創造とグローバルな平和を実現できるのが、自分たちだということを知ってもらえるよう、全ての構成員に伝えたい。
(小林)
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