立命館大学学園祭2021の第一幕となる衣笠祭典が11月14日に開催された。秋晴れのもと、キャンパスは多くの参加者でにぎわった。
中央ステージでは、オープニング企画に立命館大学応援団が登場。吹奏楽やチアダンス、応援団員らによる力強いパフォーマンスで会場を盛り上げた。
続いてステージには、ストリートダンスサークルである舞Styleが出演。8つのジャンルに分かれたダンスで一糸乱れぬパフォーマンスを繰り広げた。
本団体に所属する髙田晏慈(たかたあんじ)さん (国関3)は「今日は学園祭が開催されたこと、そして来てくれたお客さんに感謝の気持ちをもってパフォーマンスに挑んだ。今までやってきた練習の成果を出すことができた」とコメントした。
立命館大学アカペラサークルClefからは「al-diLa」「アカツキの空に風薫る」の2組のバンドが登場。息の合った歌声で会場を魅了した。
また、以学館2号ホールで行われたホールステージ企画ではHawaiian Circle meahulaが色とりどりの衣装を身にまとい、フラダンスを披露。代表の大石如乃(おおいしゆきの)さん(国関3)は「1、2回生は初の学園祭、3、4回生は久しぶりに(学園祭で)フラを踊ることになった。そのため、みんないつもとは違った想いで学園祭に出演した。学園祭に向けて半年以上練習してきたので達成感がある」と話した。
洋洋館では、目玉企画である「学校閉鎖~殺人鬼はまだ、そこにいる~」が行われた。無差別大量殺人事件の現場となった高校で、殺された親友の遺品を殺人鬼に見つからないように回収するというもの。
参加した福井太智さん(法2)は「中身はもちろん、案内人を務めた方の演技のクオリティも高く楽しめた」と語った。
東側広場では陶芸部によるフリーマーケットでの作品販売が行われた。陶芸部は普段、展示会などに向けた作品制作を行っている。
陶芸部に所属している片山優一朗さん(法4)は「学園祭開催は本当にうれしい。後輩が学園祭を経験でき、引継ぎの機会となった。毎年来てくださるお客様から『待ってたよ』という声もあり、とてもうれしかった」と語った。売れ行きは好調で、午後3時すぎの時点で200個ほど売れたという。
14店舗が軒を連ねた模擬店では、国際関係学部自治会秋オリター団がGS Oritors & Freshmen Food Boothとして出店し、ロティチャナイを販売した。ロティチャナイとは、マレーシアやインド周辺で食べられているナンのような食べ物。トッピングとして選べるタイカレーと練乳は、ヴィーガンやムスリムである来場者にも食べてもらえるよう意図したものだという。オリター団に所属するチャン・カイユンさん(国関2)は「日本人と現地人では味の好みが異なるため、好き嫌いが分かれる味だと思う。外国の味を体験してほしくて販売を決めた」と語った。また、日本語を話せる団員が少なく、準備段階ではマニュアルを読むことや説明会に苦労したという。
以学館の地下では、広告研究会による「みんなの実家展」と題した展示が行われた。「実家っぽい」をテーマにした本展示では、部員が作成した動画の上映やポスターの展示などで来場者を楽しませた。本団体に所属する吉川仁菜さん(文3)は「テーマは新型コロナウイルス感染症の影響で帰省のできない人が多いことから決定した」と企画について説明。現在、対面活動が再開できていないことから学園祭の準備はすべてオンラインで行った。
清心館では池坊いけばなサークルが展示を行った。また、300円でできる生け花体験を開催し、来場者は部員からやり方を教わりながら楽しんだ。代表の北倉綾乃さん(文3)は「コロナ禍の影響で学内の活動ができていないため、普段は個人で練習したりオンラインで勉強会を開いたりしている。学園祭で久しぶりに展示や稽古、後輩への指導ができたことはモチベーションが上がり刺激になった。生け花体験では、池坊の先生にお客様に指導する時の注意点を聞いた。生け花は気軽に始めることができるので、興味がある人はぜひサークルまで連絡してほしい」とコメントした。
また本年度の学園祭では、課外自主活動団体や地域の方へのインタビューをYouTubeなどで生配信する「FestivaLive!」が放送された。映像学部自治会副委員長の宮島悠帆さん(映像2)は配信の実施について「特に中継企画は、準備はもちろん当日も難しかった」とし、一時トラブルもあったが、次に何ができるかを瞬時に判断し、柔軟に対応したという。
学園祭実行委員長の鈴木輝さん(産社4)は衣笠祭典を、特に大きな問題もなく進められているとした。またOIC祭典とBKC祭典に向けて「入場制限や事前予約などこれまでやってこなかったシステムに課題が残る。今後改善したい」などとした。