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宇宙飛行士・野口さんが講演 「前例なくても夢を諦めないで」

本学学長特別補佐の野口聡一さんによる特別講演会が4日、びわこ・くさつキャンパス(BKC)プリズムホールにて開催された。同講演会は、BKC開設30周年と草津市市制70周年を祝って企画されたもの。当日は、本学学生だけでなく草津市民や小中学生も多く参加し、講演を聴き入った。

会場には多くの人が訪れた

講演は、「宇宙飛行士として挑戦して見えてきた地平について」というテーマの下、野口さんが宇宙に関心を持った経緯や、3度にわたる宇宙飛行での経験について言及しつつ行われた。野口さんは笑いを交えつつ話し、会場は和やかな雰囲気で講演会は進んだ。

野口さんが宇宙飛行士という仕事に就くことを意識し始めた頃、日本人で宇宙へ行ったことがある人はいなかった。しかしそれでも挑戦し続けたと野口さん。観客に向けて「前例がないことは夢を諦める理由にはならない」とメッセージを送った。

また、多様性の大切さについて宇宙での活動に触れつつ説明。宇宙での活動では、チームワークが非常に重要であると、多様性を受け入れた上でチームをつくっていくことが必要であると語る。

多様性のあるチームは、チームメンバーが違う強みを持っているからこそ、想定外の事態に強いとした。野口さんは、「メンバーが多様であるチームは、スタートは大変であっても、その困難な時期を乗り越えることでぐっと伸びる時期が必ず来る」と多様性がもたらす力を強調した。

そして、本学が昨年7月1日に設置した、宇宙地球探査研究センター(ESEC)についても言及した。野口さんは同センターの研究顧問を務めている。BKCを本拠地とするESECでは、宇宙に生存圏を増やしていくための研究が行われている。

野口さんはその研究内容について「さまざまな切り口から『人が宇宙に行くとはどういうことなんだろう』ということを考えている」と説明。宇宙に行ったとき、人はどう感じるのかといった、人の心の変化について心理学の観点から研究を行っているメンバーもいるという。

最後に野口さんは、学生に対して「自分たちが面白いと思うものを大切にして、いろいろな切り口から取り組んでいってほしい」と期待を寄せた。

観客に笑顔で語りかける野口さん

(吉江)

 

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