大阪府北部地震から8年 「ひとごとだと思わないで」 危機意識の必要性訴える
2018年6月18日に発生した大阪府北部地震から、8年がたった。本学大阪いばらきキャンパス(OIC)の当時の被害状況やその後の防災意識、対策について聞いた。
大阪府北部地震は大阪府北部を震源とし、最大震度6弱を観測した。震源地の大阪府高槻市・茨木市周辺では、ブロック塀の倒壊や断水被害、ガスの供給停止など大きな影響が及んだ。震源地近くに位置するOICでも、地震が発生した6月18日から24日まで学生や一般の人の立ち入り禁止と休校の措置がとられた。

本学総務部の大場茂生さんはOICの当時の状況について、「人的被害や建物本体の被害はほとんどなかった」と振り返る。地震発生時刻が午前8時頃でキャンパス内に人がほとんどいなかったことや建物や設備が最新であったことが被害の少なさに影響したという。
その反面、地震発生時、B棟にある図書館や研究室などでは書籍が棚から落下したほか、天井が破損する被害が確認された。「もし、研究室に人がいる時間帯だったら大変なことになっていた。準備すれば防げる被害は最大限なくしていかなければならない」と大場さんは話す。
その経験を踏まえ、本学では2013年に制定された、事務室や研究室における書架の転倒防止などを定めたガイドラインを見直し、新たに「家具安全対策ガイドライン」と「実験機器等地震対策ガイドライン」が作成された。これらに基づき、書架一つあたりの固定具を増やしたり天井づりだったAV機器を壁面に設置し直したりするなど対策の強化を進めた。
また、大場さんによると「命を守るためにはソフト面の対策が大事になってくる」ため「事務室では月に一度、職場巡視を行うとともに、定期的に防災訓練を実施する」などの取り組みを行っているという。こうした取り組みを通じて、学内全体での防災意識の向上を図っている。
一方で、理工学部環境都市工学科の井上和真准教授は防災意識について「寺田寅彦氏の『天災は忘れた頃にやってくる』という言葉があるように、地震はいつ起きるか分からない。そのため災害から時間がたつと災害への人間の意識は薄れてしまう」と指摘する。その上で災害に関して意識するべきこととして、災害そのものを防ぐのではなく被害を最小限にするという「防災よりも減災」との考え方を挙げる。

近年、道路や水道管の老朽化が進んでおり、災害時の脆弱性が高まっている。井上准教授は「こうした問題を含め災害において個人が対策できることには限界がある。ただ、ひとごとだと思わないでほしい。結局は人間の意識が防災対策として必要になってくる」と話し、災害への危機意識を持ち続けることの必要性を訴えた。
最後に、大場さんは学生に対し「普段から消火器の位置などを歩きながら確認し、危ない場所があれば教えてほしい」と呼びかけた。また、井上准教授は「災害はいつ起きるかわからないという心構えを常に持っておいてほしい」と話し、日頃からの備えの重要性を強調した。
(矢野)
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