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オミクロン株の感染拡大 注意すべき点とは

オミクロン株の出現により、新型コロナウイルスの感染が急激に拡大している。感染拡大を防ぐために学生が気を付けるべき点とは何か。本学保健センターの伊東宏所長に見識を求めた。

オミクロン株の感染経路は飛沫感染、マイクロ飛沫感染、接触感染であり、これは従来株から変化はない。しかし従来株より感染力が強いため、より少量のウイルスが侵入しただけでも感染する可能性がある。マスク着用や手洗い、アルコール消毒、他人との間に十分な距離を確保することや換気など、これまで通りの感染対策をより厳密に行うことが重要である。

行動の注意点

 

学内での行動に関して

まず正課の受講の際には、体調不良を感じた際には欠席することが有効だという。マスクを着用していても少量の飛沫は漏れるため、発熱や咳、のどの痛みといった症状がある場合には軽微であっても一旦欠席し、検査を受けることが感染拡大防止につながるそうだ。

発熱外来は各キャンパスの保健センターに造設された新型コロナウイルスの診療が可能な機関。感染の疑いがある患者は、保健センターの一般利用者とは接触せず、感染対策が整った環境で対応を受けることができる。発熱や咳、のどの痛みといった症状が出た場合、電話で時間を予約し、利用することが出来る。その場合、学内の他の場所に寄らず直接向かうことや、保険証を持参することなどが必要だ。

保健センターの詳しい利用方法(保健センターHP「発熱外来についてはこちら」より 一部許可を得て変更した箇所あり

 

また、食堂の利用に関して、マスクを外している間の会話は控える必要があるという。黙食を心がけ、話す際には一緒に食事をとる人全員のマスク着用を待つなど、区切りをつけることが重要だと伊東所長は語った。

課外自主活動に関して、オミクロン株の感染拡大以降、運動系の団体内で練習中に感染したことが否定できない事例が複数発生している。文化系、学術系の団体においても感染リスクは増加しているため、感染状況によっては自粛など、思い切った対策も必要だという。

学外での行動に関して

学外での行動では、特に移動に関して注意すべき点が多いという。自家用車に乗り合わせた際に感染したと見られる事例をはじめ、電車等で換気の際に移動する空気の通り道に立っていた人が感染する可能性がスーパーコンピュータ「富岳」のシミュレーションでも指摘されている。自家用車に限らず公共交通機関の中でも、進行方向の窓の付近に立って乗るなど、気流を意識した行動が感染対策として有効だ。

また、感染した下宿生が帰省することはウイルスを全国的に広げることにつながるため、帰省の前に検査を行うことも有効な手段となり得る。郷里の友人と会う際にはできるだけ飲食を避けることが、感染防止につながる。また、実家から通学する学生も、家でのマスクの着用や食事の時間調整など、各家庭の状況に応じた感染対策がとれる。

オミクロン株の特徴とは

オミクロン株を中心とする感染の第六波は、これまでよりも非常に速く進行している。伊東所長はこの原因として、オミクロン株の2つの特徴を挙げた。
1つ目はウイルスの伝搬力の増加である。オミクロン株はこれまでの株に比べて接触した場合の感染確率が高いという。「富岳」のシミュレーションでは、これまでと同じ対策をした場合にも数10パーセントほど、感染が成立する確率が増加している。

2つ目は免疫をすり抜ける力である。デルタ株の発症は2回のワクチン接種直後で8割、6ヶ月後で6割防ぐことが出来る。しかしオミクロン株は2回のワクチン接種直後で4割発症を防げるものの、6ヶ月後にはほぼ発症予防効果がなくなるという。伊東所長は2回のワクチンの効果に関して「デルタ株に関しては克服したとも言える状況であったが、オミクロン株の出現でスタートラインに戻ったくらいのインパクトがある」と語った。

ワクチン接種に関して

また、2回のワクチン接種は、オミクロン株に対して発症予防効果は期待できないが、重症化や入院、死亡を予防する効果はあるとし、ワクチン接種の有効性を述べた。更に、3回目のブースター接種を行えば、オミクロン株の発症予防効果を7割まで引き上げることが可能という。

本学では3回目のワクチン接種の実施を予定しているという。具体的な日程は調整中。伊東所長は「第六波の感染に間に合うかは不明だが、ワクチンによる免疫の有効期限を考えれば3回目の接種は必要。焦る必要はなく、体制を整えてより多くの学生に打ってもらう方が効果が大きい」とした。

なお、発熱外来の利用をはじめとする情報は今後更新されていく可能性がある。利用の際などには保健センターのHPを都度確認されたい。

http://www.ritsumei.ac.jp/health/

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