ニュース

学生団体が茶会開催 京都の文化と歴史を次世代に

茶の湯との関わりが深い大徳寺大慈院(京都市北区)で1日、京都の学生が京都の文化や歴史を伝える「Oh 茶会!」が開催された。茶会は入場無料で開催し、若い世代に本物の京文化に触れる機会とした。会場費、お茶やお菓子の費用、運営費などはクラウドファンディングで集めた。

「Oh 茶会!」のチラシ(京文化探検隊提供)

主催した京文化探検隊は、受付、茶室でのお手伝い、案内と3つの担当に分かれ、活動した。受付では来場者にお茶会に関連した豪華賞品が当たる福引も行われた。

受付の様子=3月1日、京都市北区
福引をする来場者=3月1日、京都市北区
福引の景品=3月1日、京都市北区

茶室では京文化探検隊が朝早くに集まり、亭主よりお茶の作法、茶菓子の置き方などを学び、練習した。茶会の開始時刻になると、茶道を学び京文化に触れようと多くの客が集まった。

茶菓子を盛り付ける様子=3月1日、京都市北区

来場者は「茶会は厳粛なイメージがあったが、今回は学生が主催ということで気軽な感じで参加しやすかった」「多様な茶道の道具を見て楽しかったし、触ることもできて、貴重な体験ができたので来て良かった」と話した。

京文化探検隊の堀ノ内凛香さん(産社1)は「茶会に参加するのは初めてで緊張したが、今回は柔らかい雰囲気で京文化に触れることができた」「実際に自分で茶菓子やお茶をお出しするという貴重な体験を通して、おもてなしをする立場を学ぶこともできて良かった」と振り返る。

副代表の山下創大さん(産社1)「今回のイベントを通じて日本の文化の奥深さを再認識するとともに、世界にもっと広める必要があると痛感した。今後はお茶だけでなく様々な文化も同じように開催していきたいと思った」と語った。

代表の黒田和誠さん(法1)は「初めての試みで、手探りで進めてきた「Oh 茶会!」が無事終えられたことが大変嬉しいです」「今回のイベントで京文化の茶の湯を若い世代に周知し、少しでも魅力を知っていただけるきっかけ、入口となればとても嬉しいです」と話した。

京文化探検隊

「京文化探検隊」は本学学生を中心とした京都の学生団体。同団体は昨年、10月に京都のことが大好きな有志が集まることにより発足し、1千年の歴史を誇る京都が生んだ豊かな文化と歴史を次世代に伝えていくことを目的としている。学生の情熱とエネルギーを生かし、地域社会や伝統文化に積極的に関わり、学びを深めながら、その魅力を広める活動を行っている。

京都の伝統文化を守るために

京文化探検隊は今回、「京都の伝統文化で一番身近な存在」として「茶道」に目を向けイベントを企画。一般財団法人「半床庵文化財団」の協力を得て、開催した。イベントには、大徳寺の高田明浦管長、大慈院の戸田惺山(せいざん)住職も招いた。

会場の様子=3月1日、京都市北区

プロジェクトの目的

京文化探検隊は「茶道は日本の美意識や心の豊かさが詰まった伝統文化であるが、現代の若者や海外からの観光客にとって、その魅力を体感する機会は限られている。地域社会や文化の継承を担う若者が、茶道を学び、体験することで、次世代に伝統を受け継ぐ役割になってほしい。茶道を通じて、世代を超えた新たな交流の場を提供することで、参加者同士が京都の文化について語り合い、理解を深め、地域コミュニティーの活性化にもつながることを目指している」と語った。

京文化探検隊の皆さん=3月1日、京都市北区

(今井)

関連記事

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシー および 利用規約 に適用されます。

reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。