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「リアルかWebかの二項対立にとらわれない学びを」 立命館大学が春学期授業形態について言及

本学教学部は3月10日、本紙の取材に対し2021年度春学期授業形態について言及した。

取材に応える本学教学部の高橋直人副部長、長谷川哲次長、吉田誠副部長(右上から時計回りに)

対面授業実施の割合を明確化

対面授業の実施については2021年度春学期にBCPレベルが2以下の場合、授業回数全15回のうち、3分の1を超える回を対面で行う授業と3分の1以下の回を対面で行う授業の2つに分類するという。その上で、対面授業の実施を優先するため、感染症対策をしながら受講者を収容できる教室条件を確保するのが難しい場合や授業担当者の健康上の理由など、いくつかの特定の条件のもとでしか後者の授業実施方法は採られない。
具体的には2021年度春学期に実施される全8501の授業のうち、対面授業回が全体の3分の1を超える授業は全体の92%にあたる7804授業を予定。ただしこの数値の授業数は科目数ではなくクラス数。また、授業ごとの対面授業実施回数についてはシラバスを確認してほしいとしている。

春学期授業形態について

対面授業重視の経緯とは

このような対面授業を優先させるという立場に至った理由として、対面授業のメリットである教員と学生、学生同士の直接的なコミュニケーションを挙げた。中でも「学び合い」や「クラス内での人間関係や交友関係の形成」については、対面授業が強みを持っているのではないかとした。
一方、2020年度秋学期の受講に関するアンケートにおいて学生のニーズは分かれていると指摘。特に上回生は下級生に比べて「Web授業で十分」という声も多いという。しかし、昨年5月に行った父母会や学生へのアンケート等を分析する中で、対面での体験を失ってしまうことは、学生にとって非常に致命的な問題であると認識。特に1回生にとって対面での交流や体験がない状況は好ましくないとして、対面重視の授業方針が決定されたという。

「学びのDX」を推進

ただし、Web授業実施時に蓄積されてきたWebでの教学実践の経験やノウハウについて、本学教学部の高橋直人副部長は「今後も独自の意義を持って活用されていくべき資産だ」とコメント。本学ホームページにて公開中の学長メッセージを取り上げつつ、リアルかWebかという二項対立にとらわれず、対面で学べる機会を出来る限り実現しながら、サイバーの優れた点を取り入れた学びの環境、「学びのDX」に取り組むとしている。

Web授業実施に伴う取り組みについて

Web授業に向けた取り組みである、本学独自の安価な通信契約の提供と2020年度秋学期から導入された動画の撮影・編集・配信を行えるシステムPanoptoについても言及。安価な通信契約の提供については「学び支援サイト」内の「2021年度の授業について」や「新入生スタートアップサイト」にて周知されている。また、Panoptoは、大学の動画配信システムの標準ツールの1つとして教員に推奨し、活用のための研修会を行っているという。一方で、本学教学部の吉田誠副部長は「学友会との話し合いの中でWeb授業において使われるツールが教員によって違っているという指摘が出ていることは承知している」としながらも「大学として柔軟に、新しいことに対応できるよう、先生方に対して大学標準以外のものの利用を禁止にはしていないことを了承していただきたい」とした。

新入生への対応について

新入生のmanaba+Rや履修についての不安に対する対応について、新入生オリエンテーションでも案内される新入生スタートアップサイトを活用してほしいとした。特にWeb授業に関連する情報環境については、新入生スタートアップサイト内の「ITサービス(無線LAN、メール、パソコン教室等)利用にあたって」の「2.情報環境の利用 (1)Web授業受講の準備をする」にて詳細な説明があるためアクセスしてほしいと勧める。本学教学部の長谷川哲次長は「2020年度を振り返ると、一気にWeb授業がスタートし、学生、大学ともに非常に大変な状況だった。新入生に対するこれらの情報についても事前の整備が必ずしも万全とは言えず、学生に対し不便をおかけしたが、この1年をかけて様々なマニュアルや情報提供のサイトを整えることができつつあると感じている」と述べた。

全学の政策のエビデンスに 学内アンケートの重要性

加えて、コロナ禍での未曾有の事態における学内アンケートについて、吉田副部長は「大学の政策実施のエビデンスとなる。学生が大学に生の声を届ける1つのルートとして、多くの学生に回答してほしい」と訴える。2020年度、教学部は例年行っている学びと成長調査と各授業で行う授業アンケート以外に、3回のアンケートを実施。特にWi-FiルーターやPCの無料貸し出し、印刷環境の支援などは、春学期アンケートの回答結果や自由記述に寄せられていた声をもとに実施されたものであったという。一方で、秋学期の授業アンケートの学生の回答数は全体の1割ほどにとどまっている。
(川村)

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