新型コロナウイルスの感染拡大を受けて本学は16日、新学期からの1ヶ月間の授業をオンラインで実施することを決定した。具体的な実施形式はmanaba+Rを通じて科目ごとに指示する予定。大学側は決定の理由について「集中的に特定の空間で学生等による集団が形成され、連鎖的な感染リスクが高まる」ことを挙げ「学生・教職員の健康と安全を確保する義務とともに、教育活動を継続的に展開する必要」から「WEBを活用した授業形態に切り替えて授業を行う」と説明する。
学生からは「夏休みが短縮されるよりはウェブ授業の方が良い」(経済学部新入生) という肯定的な意見もあるが、同時に不安の声も聞こえる。文学部に入学予定の女子学生は、後期入試で本学に合格したため、転居が4月1日となった。インターネット配線工事が、授業開始日に間に合うかが不明で「WEB上の試験や授業がちゃんとできるインターネット環境かどうか不安だ」と顔色を曇らせる。
大学側は「manaba+Rやオンライン会議システムなど、学生との直接的な対面を伴わずに教育を提供することを可能にする手段を一定有している」としているが、本学大学院の岸政彦教授が「webの授業ってどうやったらいいか誰か教えてくれませんか」とSNSで発信するなど現場の教員にも困惑が広がっている。
ICT教育の重要性が叫ばれる中で、本学はこのピンチを奇貨として教学の充実を図れるか。本紙では、各教員のウェブ授業の実施形式についても詳報する予定だ。(鶴)