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【社説】大学での経験を自分らしさに

春、新生活の時期である。この頃は「自分を変えたい、挑戦をしたい」という学生も多いのではないだろうか。コロナ禍で制限された高校生活を過ごしてきたであろう新入生であればなおさらのことだ。大学生活では、学ぶことに全力を注ぎたい新入生もいるだろう。正課をきちんと履修していくことはもちろん、資格取得や課外活動に挑戦し、多くのことを吸収していきたい。そうした目標を達成するために、大学には多くのサポート環境が存在する。このような施設を利用できることは大学生の特権であり、学生という立場でしかできない挑戦は多い。そのような施設を実際には使うことがなかったとしても、このような場があるということを知ることで、自分の知的好奇心に合わせた大学生活を送ってほしい。

 その一方で、やっと手に入れた大学生活では遊ぶことに全力を注ぎたい新入生もいるだろう。特に新入生にとって、就職は遠いものであり、勉強は受験という大きな区切りがついた段階だ。今は新たな場所で新たな交友関係に重きを置きたい、というのも大学生が実現しやすいものである。勉強を重視した大学生活が模範とされる一方で、遊びを中心に据えた過ごし方も否定されるべきではない。遊ぶことでしか得られない人生の経験があるからだ。

 せっかくの大学生活だからといって、これらの一般的な大学生像に自分を寄せていかなければならないと感じている新入生もいるのではないだろうか。人生で最も自由な時間ともいわれる大学生活に、新入生の皆さんは踏み出そうとしている。これから始まる生活には多くの経験の場があり、そこで得られるものは知識・教養としての学び、交友関係、自分の身のこなし方などさまざまだ。こうして経験できるものを選択していく上で、自分が興味のないことをしていては自分にとって満足のいく大学生活にならない。大学生活が自分にとって有益なものになったか判断できるのは自分だけなのだ。

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