本学は21日、かつて「衣笠絵描き村」と呼ばれた京都市北西部の衣笠地域を「芸術の都」として発信する「KINUGASA Redesign Project(衣笠リデザインプロジェクト)」を始動すると宣言した。衣笠キャンパス近郊の寺社や美術館などと連携し、衣笠の新たな魅力発掘・発信を推進する。

プロジェクトでは、2026年春に新設されるデザイン・アート学部を中心にして大学が中核を担い、アートを軸にした街づくりを行う。アートコンテンツの創出・発信や、アートイベントの企画・開催、情報通信技術で最適な交通手段を提供する次世代移動サービス「MaaS(マース)」による「アートヴィレッジ」の一体化などに取り組む。
また衣笠地域を巻き込んだアートイベント「KINUGASA ART VILLAGE FESTIVAL(衣笠アートヴィレッジフェスティバル)」が、6月1日に開催予定であることも分かった。毎年6月第1日曜日を「アートの日」と制定し、来年以降も開催する計画だ。
プロジェクトの責任者を務める小川さやか副総長は、「衣笠全体がアートに染まり、対談企画や模擬店などで、伝統文化や芸術に触れるイベントにする」と説明している。

イベントでは、在学生によるステージや各種展示、体験企画や模擬店が出展される。アートを題材にした小説を多数発表している小説家・原田マハさんとアートプロデューサーの高岩シュンさんによる対談企画や、指揮者の阪哲朗さんの指揮による本学交響楽団の特別ステージもある。

京都市北区の北野天満宮で開かれた、プロジェクト始動を記念するセレモニーでは、NHK大河ドラマの題字も手掛けたダウン症の書家・金沢翔子さんが、衣笠での取り組みが社会地域と共存し、空高く舞い上がり大空へ羽ばたくことを祈念して、「飛翔」を揮毫(きごう)した。
(小林)
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プロジェクトの解説を後日、配信します。