【2019年6・7月号 紙面先行公開】
7月3日、朱雀キャンパスにおいて2019年度全学協議会第1回代表者会議が行われた。代表者会議には大学(常任理事会)、学友会、院生協議会連合会、教職員組合、立命館生活協同組合の代表らが参加し、今年度の全学協議会の意義や論点を確認した。
今年度の全学協議会は10月2日に開催が予定されている。全学協議会は本学の「全構成員自治」の考え方に基づき、学部生、大学院生、教職員、大学(常任理事会)が、本学の学園づくりについて協議する場である。教育・研究、学費、学生生活全般の課題について議論し、この議論を踏まえて様々な施策や改善が行われる。
全学協議会は、1948年に学友会からの提起を受け創設された協議機関である。1979年までは大学(常任理事会)の学費提起と関わって不定期開催。1979年から2011年までは、学費提起とあわせて4年ごとに全構成員に公開する形式で開催された。2016年度全学協議会では2017年度・2018年度の入学者に対する学費提起があり、2018年度にも改めて全学協議会が開催された。2018年度全学協議会では、社会情勢の変化に伴う財政的な対応や教学議論については、議論・検討を継続するとして、2019年度入学者に関する学費提起があった。また、今年度も全学協議会を開催して2020年度・2021年度入学者に対する学費提起を大学が行うことを確認し、併せて2018年度全学協議会での議論において残された課題についても協議を継続することが確認された。
昨年度の全学協議会を受け、休講措置の改善や留学生支援コーディネーターの設置、試験前の学習スペースの拡大、昼食時の食事スペース増加など、すでに改善が始まっているところもある。一方で、学友会は、学園の可視化や教学の質向上、キャンパス禁煙施策、学部教学の具体化などは継続議論を行う課題であることを主張した。この代表者会議では、今年度に継続する課題を確認すると同時に、各パートより新たな論点も提起され、その論点の取り扱いなどを協議し、整理された。
「RS学園通信」で大学側見解 2020・2021年度学費実質増加も
今年度の全学協議会に向けた大学側の見解、2020・2021年度の学費政策については、全学協議会特設サイト・RS学園通信にて公開されている。
2020・2021年度の学費政策については、2018年度に継続検討するとした「入学定員管理の厳格化への対応」「働き方改革への対応」「協創施策の推進」に関して具体的な方策や財政規模を決定する状況にはないとし、基本授業料に関しては据え置き、現行の授業料改定方式を継続するとした。その上で、他大学に比べ高い水準の入学金について、30万円から20万円に引き下げを行う。この見直しに伴う財政的な影響への対応などから、学部の1年次授業料に適応していた新入生特別減免を原則解消するとしている。これにより、2020年度入学者(学部生)の学費は、2019年度入学者と比較し増加となるが、減収や教育条件の悪化をさせず、増収を図るものではないとして、財政規模を維持するため、先の入学金の引き下げ・特別減免の解消を行うという。また、授業料については、2018年度の消費者物価指数に基づくアップ率(1.4%)により、授業料改定方式に基づいた計算の結果、増額となるとしている。
なお、2019年度以前の入学者の授業料については、入学時のまま維持となり、変更はない。
そのほか、これまでの議論経過をふまえた大学の取り組みの進捗や、今後の方向性については、RS学園通信にて説明されている。
学友会「全学学生アンケート」実施 学生の声、大学側へ
全学協議会の開催に合わせて立命館大学学友会では、学生の声を集めるべく、立命館大学の全学生を対象としたアンケートを実施する。
学友会は、立命館大学の学部生全員が加盟している学生自治組織である。学生生活を支えるべく、課外自主活動支援や学園祭の運営など、様々な活動を行っている。その活動の1つに「要求実現運動」と呼ばれる、学生の声を大学に届ける活動がある。学友会は学部生の学生生活が向上するよう、学生の声をとりまとめ、大学側に伝える。全学協議会は、学生の声を大学に届ける「要求実現運動」の最たる場だ。
全学協議会は、学生の想いを届けることができる貴重な機会である。アンケートの回答は学友会HPから行うことができる。学生生活向上のため、ぜひ協力してほしい。
*立命館大学新聞社は、学友会中央パートの一員としてこの活動に協力しています。