京都市北区衣笠の「しょうざんリゾート京都 北庭および峰玉(ほうぎょく)亭」で25日、ベルギー出身のフラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏の展覧会「竹と花の奏宴」が開幕した。30日までの6日間限定。京都の奥座敷の自然風景の中、西洋と東洋の芸術文化の融合で来場者を魅了する。
ダニエル・オスト氏は、植物を素材にした芸術作品を創作し、金閣寺(京都市北区)などの歴史的建造物を舞台に作品を発表。その独自の発想と世界観で「花の彫刻家」と称され、ベルギー王室の結婚式の装飾を手がけるなど活躍している。
今回の舞台は、同リゾートの北庭に建つ「峰玉亭」。数寄屋造りの迎賓館だ。ダニエル・オスト氏はしょうざんについて「まさに日本人の美意識と自然が溶け込み合った、実に神聖な力を秘めた地」としている。
ダニエル・オスト氏が見どころだと紹介するのは、竹のしなやかさと強さだ。竹は欠かせない花材の一つだという。
峰玉亭の建物内部の造形美や竹の使い方に感動したことをきっかけに、竹工芸の人間国宝である藤塚松星氏による竹かご、京都の老舗竹材店の竹又によるオブジェとのコラボレーションが今回実現した。
作品は、峰玉亭の各部屋だけでなく廊下や台所、屋外の苔(こけ)庭にも配置されている。伝統工芸とダニエル・オスト氏によって仕上げられた花々、京都の秋を感じる自然を同時に楽しめる。西洋と東洋の文化の融合を味わえる展示だ。
同展の開催時間は午前9時~午後8時。午後5時からは夜間ライトアップがある。当日券は大学生1人5500円(庭園入場料含む)。詳細はダニエル・オスト氏の公式サイト(http://www.danielost.jp/)を参照。
(小林、長尾)