スポーツ庁が設置を進めてきた、大学スポーツを統括する組織「一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)」が、3月1日に設立され、197の大学、31の競技団体が参加した。本学も加盟し、同好会以上の55の体育会所属団体が本協会に加盟した扱いとなる。この規模の大きさによる、大学スポーツの知名度向上、スポーツをする学生の金銭負担軽減、学生が安心してスポーツに取り組むことができる環境づくりが期待される。
本協会では、スポーツをする学生の、学業とスポーツの両立ができる制度として、単位不足の学生の試合出場を停止させる規則が案として挙がっている。これに対し、本学学生部長でスポーツ振興担当の川方裕則さんは、本学のように成績不振の運動部学生に対する両立支援を目的に再整備されたガイドラインを既に有する大学では、ルールを全加盟大学に画一的に押し付けることとなり、趣旨が互いに異なるダブル・スタンダード(二重規範)を生む」と反対した。ルールを全加盟大学に画一的に押し付けること、現状の案が罰則的であることから立命館大としてこの規則の制定に対し、反対したという。また現状の案も3年の試行の後、精査の上で施行を目指すものである。
現在、本協会は、加盟校に課せられる義務など、多くの制度が未確定。総会も取材時点(5月9日)で1度開かれたのみだ。このことから、理念がはっきりしていないとして、加盟を見合わせる大学もあったが、組織の規模の大きさから出来ることの可能性を見越し、本学は加盟を決定した。「いい組織だからではなく、いい組織にするために参加した」と川方さんは意気込んだ。(堀内)