観光地として人気を集める京都では、新たな修学旅行の形として、現在「京都B&Sプログラム」が行われている。京都府の大学生がガイドとなり、修学旅行として京都を訪れた中高生とともに京都を観光。寺社仏閣などの主要な観光スポットだけでなく、大学のキャンパスや学食を訪れるコースがあることが特徴だ。同プログラムの学生運営部として活動する大学生に、活動の魅力ややりがいについて話を聞いた。(取材日:4月28日)
B&Sプログラムとは
B&Sプログラムは、京都市の大学に進学してもらうことを目的として京都市、株式会社JTB京都支店、大学コンソーシアム京都の協力のもと行われている有償ボランティアだ。ガイドとして登録している大学生は約400人にのぼる。
学生運営部代表の原田和佳奈さん(京都府立大)は「中高生にガイドをすると、想像もしていなかった反応をされることがあるため、話すのが楽しい」と活動について語る。また、広報の片岡美佑さん(文3)は「大学でも観光について学んでいるが、ガイドは京都の知識を調べるきっかけになっている」と笑顔を見せる。
2020年度はおよそ40本、ガイドの予約が入っていたというが、新型コロナウイルスの影響により実際に実施されたのは1本のみ。そのため、多くの登録ガイドが活動を行えていない。また学生運営部においても、部員7人のうち、ガイド経験があるのは2名だけという。
学生運営部のやりがい
学生運営部はガイドの活動に加え、ガイド登録をしている大学生に向けた企画も行う。これまで、JTB社員との座談会やマナー講座など、バラエティに富んだ企画を行ってきた。
原田さんは「サークルの活動だけでは物足りず、他にも何かやりたいと思っていたことから運営部に興味を持った」と振り返る。また、佐藤秀磨さん(龍谷大)は、運営部に携わったきっかけについて「コロナ禍のなか大学に入学したが、他大学の人と関わったり交流したりしたかったから」と語った。
定期的なミーティングや企画運営、新歓活動など、学生運営部の活動は多岐にわたる。原田さんは「(活動していくなかで)メールのやりとりや社会のルールを学べるのが運営部の魅力」と京都の大学生にメッセージを送り、B&Sプログラムについても「今年度はたくさんツアーができるようになってほしいし、中高生に積極的に参加してほしい」と言葉に力を込めた。(石渡)