大学将棋の団体日本一を決める全日本学生将棋団体対抗戦(学生王座戦)が12月22~24日、四日市文化会館(三重県四日市市)で行われ、立命館大学将棋研究会(以後、将棋研究会)が見事優勝を飾った。
4年ぶりに学生王座戦での優勝を飾った将棋研究会。同団体で代表を務める新屋敷宗顕さん(政策3)にインタビューを行った。
今大会での優勝について新屋敷さんは「4回生の世代が一度も学生王座戦で優勝を経験しておらず、チームとして4回生を絶対に優勝させたいと強く思っていた」と語る。
2021年度の練習はオンラインが主体。部員一人ひとりが、書籍での勉強やスマートフォンのアプリを用いたオンライン対局で練習を行っていた。本来であれば、対面対局を行うアマチュア大会などに出場することによって大会に向けた棋力をつけてゆく。しかし新型コロナウイルスの影響により、アマチュア大会が減少。週に一度、部室に集って部員同士での対面対局を行ってはいたが、大会の緊迫した雰囲気を経験できない状況にあった。そのため学生王座戦に向けた取り組みとして、将棋研究会のOBであるプロ棋士を講師として招いた対局会を企画。大会の雰囲気を経験することは難しかったものの、部員間の棋力は確実に成長していったという。
優勝を争った東京大や早稲田大について「他の大学には高校時代から知っているメンバーも多い。そのためライバル的な関係にある。それ以外にも、頭脳ゲームで打ち勝つことが純粋に嬉しく、勝負に熱がこもる」と語った。
将棋研究会の特徴は、北海道から沖縄まで全国から部員が集まっていることだ。本学の入試制度に「文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験」があり、将棋は対象の活動分野だ。将棋研究会の過去の実績などから、将棋を指す全国の高校生の目標の一つになっているという。また新屋敷さんは「将棋研究会は本学の学生なら誰でも参加することができる。コロナウイルス以前は子供将棋大会や企業と連携した大会を開催していた。部員が成長し、認められる団体になろうと思っている。将棋に興味を持っていれば、ぜひ将棋研究会に遊びにきてほしい」と将棋研究会への思いを述べた。
新屋敷さんは最後に「皆さまの応援のおかげで優勝することができた。今までは挑戦者であったが、来年からは王者として負けられない。二連覇を目指して頑張っていきたい。これからも応援よろしくお願いします」と来年度に向けたコメントを残した。(中村)