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本学ゲーム研究センターによる「RCGSコレクション」がデジタルアーカイブ産業賞受賞

昨年8月5日、立命館大学ゲーム研究センターが公開している「RCGSコレクション」がデジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)による2020デジタルアーカイブ産業賞技術賞を受賞した。デジタルアーカイブ産業賞は、デジタルアーカイブ産業及びDAPCONへの社会的関心を高めるとともに、産業の発展を目的とした賞である。技術賞の他に「ビジネス賞」や「功労賞」も設置されている。

RCGSコレクションとは

「RCGS コレクション」は、1万1000点にも及ぶゲーム資料を目録にし、ゲームの記録や公開年などの情報にWebからアクセスすることができるシステムである。また、他にもゲームの専門雑誌といった関連資料も7000点ほど所蔵されている。コレクション作成の意図について「近年海外ではゲームを資料にした研究が進んでいるが、日本ではまだ娯楽として見られることが多く、あまりアーカイブ化の動きがない」と話すのは、RCGS コレクションの研究を率いてきた本学映像学部の講師である福田一史先生。福田先生はデジタルアーカイブとその社会的活用についての授業も担当している。

データベースにアクセスすることのできる検索ページ

 

受賞について

今回の受賞理由はゲームという幅広く使われる分野のデータを、標準技術JSON-LDによって記述し、データの機械可読性と再利用性を向上させたこと。この「機械可読性と再利用性」について福田先生は「データベースのように使えるという働きと、外部のデータにも簡単にアクセスできるため幅広い人に使って欲しいという思いがあった」と述べる。

また、レトロゲームの再流行などを踏まえたライセンス管理や企業でも活かせるコンサルティング的な情報の発信・分析、またAPI(ソフトウェアの一部を公開して、他のソフトウェアと機能を共有できるようにしたもの)としてのアプリ連携なども重要視されている。

ゲーム研究センターに収蔵されるゲーム資料の一部

福田先生は本システムの現状を専門家向けの機能が多く、一般の人にはまだ使いづらさがあるとした。そして現状を踏まえ、今後の活用について、ユーザーインターフェースとして分かりやすくなるような改良と「著作権法の緩和に伴う、サムネイルの変更など画像の活用」を今後の展望とした。また「ゲームを資料として認識する人は少ないが、本研究を通じて活用を一般化したい」との思いを語った。(佐野)

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