今回の変更の柱は、「多様性の尊重」と「次世代研究大学・次世代探究学園への新展開」に向けた決意だったと高山・元委員長。それぞれについては「多様化が表象してきている中で、さまざまな人たちの声も聞きながら、多様性をさらに大事にする」「学園として一体的な探究学習の高度化を目指し、転換を進める」と解説した。
検討委は、改正の要点の一つに「分かりやすい表現」を挙げている。「中学生でも解説があれば理解できる内容」を目指し、分量を減らし読みやすい文体にしたという。
改正案では、第3段落に「多様性の尊重」を、第4段落に「次世代研究大学・次世代探究学園に向けた決意」を盛り込んで再構成した。建学の精神「自由と清新」や教学理念「平和と民主主義」、「未来を信じ、未来に生きる」などの文言は、現行憲章から引き継いだ。
一方で「第2次世界大戦後、戦争の痛苦の体験を踏まえて」という文言は不記載とした。
検討委は「現行憲章の英語版では正確に翻訳されていない」などの意見を踏まえたと説明。同事務局は「より広く多様な立場からも理解できる未来志向の表現を追求した」「『平和』へのコミットメントを簡潔かつ力強く述べる形に再構成した」と解説している。
このほか、「私立の学園であることの特性を活かし、自主・民主・公正・公開・非暴力の原則を貫き」という文言も「中高生や留学生らに理解してもらうことは難しい」(検討委)として、分かりやすい表現の追求と構成の整理の観点から不記載にし、再構成された。
(小林)
[特集]立命館憲章改正2024年7月に学校法人立命館の理事長・総長が発議し始まった立命館憲章の改正案では、「第2次世界大戦後、戦争の痛苦の体験を踏まえ」という...
1 2
.png)



