2024年卒の学生を対象とした新卒採用選考活動の動向と、新設されたオンライン選考用個室ブースについて、本学キャリアセンターに取材を行った。
衣笠キャリアオフィスの松尾憲太郎さんは「昨年度に比べて企業の大卒求人倍率は上昇している」と話す。コロナ禍で採用を控えていた業界・企業でも採用意欲が高まっており、売り手市場の傾向が強いそうだ。またコロナ禍以前と比べ、学生が多く志望する業界や地域に大きな差は見られないという。一方で、近年の傾向としてIT業界の志望者が増加している。松尾さんは、コロナ禍において需要が増大したことや業界全体で積極的な採用活動を行っていることがこの背景にあるとの見方を示している。
キャリアセンターでは、進路・就職活動全般に関する個別相談を受け付けている。学生からはエントリーシートの添削や面接対策に関する相談が多く寄せられているという。キャリアセンターでは志望動機や自己PRについて職員と話すことで、自身の経験を深く掘り下げたり「その人にしか書けない」ものにするためのアドバイスを受けたりすることができるそうだ。
さらに、キャリアセンターは本学父母教育後援会の支援を受け、4月よりオンライン選考用個室ブースを衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス、大阪いばらきキャンパス、大阪梅田キャンパスに設置した。面接のオンライン化が進む一方、学内で受けられる環境が限られていたことが設置理由だという。最大2時間までの使用が予約でき、ブース内にはライトやパソコン台、有線LANなどが設置されている。ブースの利用にはオンラインでの予約が必要であり、予約完了通知メールに添付されている二次元コードをかざすことで入退室することができる。
最後に松尾さんは、2025年卒の学生に対し「希望するインターンシップなどに参加できないからといって、焦る必要は全くない。些細なことであっても相談したいことがあれば気軽にキャリアセンターを利用してほしい」と語った。
(鈴木萌)