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立命館大学交響楽団 初のオペラ自主公演「ヘンゼルとグレーテル」

9月5日、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(大津市)にて、立命館大学交響楽団第1回オペラ公演が行われた。プロの演出家や歌手らと共に、ドイツ・オペラの代表作「ヘンゼルとグレーテル」を上演。当日行われたオンライン配信とあわせておよそ500人が観劇した。

本公演は3幕構成で、道に迷って帰れなくなってしまった貧しい兄妹が森の奥でお菓子の家に住む魔女と出会い、やがて両親と再会するまでが描かれている。全編ドイツ語で上演され、会場では舞台字幕翻訳家の藤野明子さんが手掛けた日本語字幕が投影された。

舞台の一場面。学生は前方のオーケストラ・ピットで演奏を行った。(字幕:藤野明子)

立命館大学交響楽団は、1955年に創立された約150名の団員から成る学生オーケストラ。「地域に根差した国内最高水準のオーケストラ」を目指して、年2回の定期演奏会をはじめとしたさまざまな活動を行っている。

学生が主体となって上演するオペラは全国的にも珍しく、開催に先駆けて行われたクラウドファンディングでは目標金額を大きく上回る支援が全国から寄せられた。立命館大学交響楽団は、外部からオーケストラとしての依頼を受け2014年に「カルメン」、2016年に「リゴレット」を上演している。「オペラの楽曲は通常のオーケストラ用の楽曲と比べて難しく、これをマスターすることで活動の幅を広げられる」と団長の井筒彩水さん(法3)は話す。過去の上演経験なども踏まえて、オペラ公演は「国内最高水準のオーケストラ」という目標に近づく第一歩となり得ると判断。数年前から自主開催の計画を立てていたという。大阪北部地震やコロナ禍の影響による延期を重ね、当初の予定から2年遅れの上演となった。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から客席数は収容人数の半数に制限され、上演と同時刻にオンライン配信が行われた。練習の際もフェイスシールドを装着するなど感染対策を徹底し、消毒や換気を欠かさなかったという。また、舞台監督や演出家との打ち合わせは基本的にZoomやメールで行い、演者との合わせ練習も密状態を避けるなどした。

演奏で苦労した点について、コンサートミストレスとして演奏を取りまとめた山口真央さん(生命3)は「テンポを歌手に合わせたこと」を挙げた。オペラでは通常のオーケストラにはない「歌」の要素が追加されるため、楽譜や指揮だけでなく、歌手の動きにも注目する必要があった。また、今回の公演では他のパートとのアンサンブルが普段以上に求められる部分が多かったという。そのため、時間をかけて曲を耳馴染みさせたり、他楽器パートと協力して練習方法を工夫したりするなどの対策を行ったそうだ。山口さんは公演を振り返って「音楽に対する意識も高まり、本当に成長できたと感じている。1人でも多くの人に音楽の魅力や楽しさを知っていただけたらうれしい」と話した。

現在、立命館大学交響楽団は12月17日に行われる定期演奏会に向けて練習を重ねている。井筒さんは「新しいことに果敢に挑戦していくことでもっと成長していける、レベルアップしたなと思ってもらえるような団体を目指している。ぜひ継続的に見ていただいて、私たちの成長を感じてほしい」と観客にメッセージを送った。(波多野)

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