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本学発ベンチャー躍進 23年度全国10位、背景に積極的支援策

本学における大学発ベンチャー(新興企業)の数が、2023年10月時点で135社あり、全国10位となったことが、経済産業省の調査で分かった。躍進の背景には、本学による積極的な支援策があるとみられる。本学は今後、施設の新設などで環境のさらなる充実化を図る構えだ。

■全国10位

大学での研究成果を生かすなどして学生や教職員が起業する「大学発ベンチャー」は、近年全国的に増え続けている。経産省の調査によると、23年度の大学発ベンチャー数は4288社。前年度からの増加数は506社と過去最多だった。

大学別のベンチャー数では、東京大が最多で420社(前年度比50社増)。全国10位に本学が135社(同25社増)で入った。西日本の私立大では1位。18年度の本学発ベンチャーの数は29社で、23年度までの増加率は466%。トップ10では目を引く飛躍だ。

■本学園の支援策

「(大学発ベンチャー創出に対する)支援が結びつき始めた結果、全国10位が実現できたのではないか」。こう分析するのは、本学園起業・事業化推進課の冨田沙樹さん。

本学園では、かねてから起業支援に取り組んできた。19年には社会への価値創造を行う社会起業家(インパクトメーカー)に対する支援プラットフォーム「RIMIX(リミックス)」を発足。支援を本格始動させた。

20年には立命館ソーシャルインパクトファンド(RSIF)を始動した。RSIFは、社会課題解決に挑戦する本学園の教職員・学生・卒業生に投資するファンド。総額20億円規模で、収益だけでなく社会課題の解決を重視した「インパクト投資」を行う。

現在は、独自の微生物テクノロジーを使用した廃棄物処理技術を提供する「komham(コムハム)」(札幌市)や、エネルギーの地産地消を通じて持続可能な地域づくりを目指す「たんたんエナジー」(京都府福知山市)など、14社に出資している。

21年には専門部署として起業・事業化推進室を設置。支援体制を本格化してきた。

RSIFの目指す世界(RIMIX公式サイトより)
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