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高校生へカンボジアの理解を広める 国際協力団体IROHA

設立した「IROHA SCHOOL」

大阪いばらきキャンパスと、びわこ・くさつキャンパスを中心に活動している国際協力団体IROHAは、カンボジアに対する様々な取り組みを行っている。同団体は自宅から数キロ離れた学校へ通うカンボジアの子どもたちを見た団体創設者が「カンボジアに学校を建てよう」という思いから2010年に発足。実際にカンボジア・オースヴァイ村に公立中学校「IROHA SCHOOL」を設立した。IROHAの活動や今後について同団体副代表の天海丈さん(経営3)らに話を聞いた。

学校は、部員が毎週梅田や河原町で募金活動を行い、集まったお金で設立した。現地住民からは「この学校がなければ30キロ先の学校に通わせることになっていた。IROHAに感謝している」と反応も上々だ。また、現在はもう一校新たな学校も建設されている。132人いる部員は、長期休暇中などに学校を訪れ、部員たちが英語や音楽などの授業を行っている。天海さんは「日本人が関わっている以上、現地の中学生に日本に興味を持ち、日本に関わる仕事がしたいという夢を持ってもらえればうれしい」と抱負を語った。

取材に応じたIROHAの部員。左から角優一さん、天海丈さん、山本響さん

また、日本の高校生に対する活動も取り組まれている。「学校へ行こうよプロジェクト」と題された活動は、2017年から主に関西の高校で国際協力に関する授業を行うものだ。授業内容はカンボジアの歴史や地理の紹介や、現地の写真から課題を考え、その解決策をグループで議論して発表。2時間ほどの授業を行っている。今年度は計14校で実施する予定だ。さらに、今年度から大阪高校(大阪市東淀川区)で通年の授業を開始した。

大阪高校での授業の様子

天海さんは、「高校生という早い段階から国際協力について考える場を提供することが良い」とプロジェクトの意義を示した。また、同団体の角優一さん(政策2)は「大学生は大人よりも高校生に近い立場。同じ目線に立って国際協力について考えたい。高校生にこういった大学生活もあるということを示したい」と語った。来春には受講した高校生が実際にカンボジアに渡航し、現地の小学生へ授業を行う予定だ。

発展途上国の問題をポストイットに書いて考えるワークを行っている

同団体の山本響さん(政策2)は「学生なので、教師と比べれば授業の質は落ちてしまう」と課題を見せた。しかし、受講した高校生からは「カンボジアがどのような国か理解することができた」や「カンボジアに行ってみたいと思った」などの肯定的な意見が多い。また、受講した高校生が本学に入学後、IROHAに入部する例もあるという。山本さんは「様々な授業を通して、様々な文化を知ってほしい。カンボジアに興味を持って我々と同じ分野で頑張ってほしい」と期待を込めた。(石井)

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