本学には学生がスタッフとしてアルバイトができる機会がある。
衣笠キャンパス存心館地下1階の住まいさがしセンターでは現在25人の学生スタッフがアルバイトとして勤務し、相談に訪れた学生やその保護者らの予算や希望条件などを聞き、物件の提案や下見案内などの役割を担う。
山崎明人さん(産社3)は、自身が入学時に住まいさがしセンターで部屋を借りたことがきっかけで、1回生の9月からアルバイトを始めた。山崎さんは自分と同じ学生を接客することが学内アルバイトの特徴の1つであるとし、特に新入生に対しては物件を紹介する際に「自身の日常生活の経験を共有するように心掛けている」という。それにより、新入生が大学生活をイメージした部屋探しができるようにサポートしていると話す。また、学生スタッフが家主・管理会社と連絡をとる事務作業も担うこともある。色々な業務を幅広く経験することができる点もこのアルバイトのメリットだ。
さらに、働き方に着目すると、シフトを履修や課外活動などの予定に合わせやすいという点が学内アルバイトならではの利点だと本学卒業生の森下裕真さん(東京大学大学院)は話す。シフトの融通が利くと、授業や課外活動との両立もしやすくなるのではないか。
住まいさがしセンターでは毎年9月下旬から10月上旬に募集をかけ、10人程度を採用している。住まいさがしセンター店長の牧田祐樹さんは「先輩として新入生のサポートをすることは非常にやりがいがあること」と話し、積極的な応募を呼び掛けた。
衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス、大阪いばらきキャンパスの3つの各キャンパスにある図書館では、学生ライブラリースタッフ(LS)が活動している。LSは、図書の配架・書架整理・図書館ツアー対応といった基本業務に加え、企画立案・運営・実施などを行うプロジェクト業務を担う。
1回生の時からLSとして勤務しているという前野莉央さん(文3)は、業務内容に関して、企画の立案やメールのやり取りといった業務は、学外のアルバイトではなかなか行う機会が無いと述べた上で「学生で企画を立案、運営し、改善をしていくことにとてもやりがいがある」と語る。
LSとして活動することの良さについて、前野さんは「アットホームな空間で、他のLSや職員に気軽に質問したり話したりできることが魅力」と話す。また、シフトは大学の時間割に合わせて組むことができるため空きコマを活用してアルバイト活動したり、テスト期間は勤務回数を減らしたりすることができ、学業がおろそかにならないよう配慮がされている。
「LSは単なるアルバイトではなく、ピア・サポーターの役割も担っていて、利用者と図書館の架け橋のような存在」と本学図書館利用支援課の田井中美優(たいなか みゆう)さんは話す。学生ならではの意見・視点を、運営・企画の向上に生かすことができる点が学生と共に図書館運営を行うメリットだという。
2024年度以降のLSの募集を開始する際は、本学図書館のホームページでの案内を予定しているという。田井中さんは「どのような業務に対しても利用者のために、という視点を持ち、周りの人と協力して、図書館運営に誠実に取り組める方を募集している」と話す。そして学生に向けて「LS活動を通して、他者の学びを支援するための知識や企画力、他者の意見を聞き柔軟に対応する傾聴力などの力量を向上させませんか」と呼び掛けた。
(西澤、吉江)