本紙は、4月14日における新型コロナウイルス感染症に対する立命館大学の行動指針(BCPレベル)引き上げに伴う、学内方針決定の過程について、感染症対策委員会に聞いた。
本学は4月12日、大阪府・京都府を対象としたまん延防止等重点措置の適用を受け、新型コロナウイルス感染症に対する立命館大学の行動指針(BCPレベル)の引き上げを行わないとしていた。しかし4月14日夜、大阪府よりオンライン授業実施要請を受け、BCPレベルを2から3に引き上げ、原則Web授業へ移行した。
BCPレベルの変更基準は「新型コロナウイルスの感染状況」と「政府・自治体からの要請」の2軸だ。この基準に基づいて、本学法人危機対策本部と常任理事会が BCPレベルを判断している。
BCPレベル3に相当する感染状況は「政府によるステージ・指標で、キャンパス所在地において、6指標のうち概ね4指標以上がステージⅢの指標を上回っている状況」。この基準によれば、レベル2が維持されていた3月30日時点で、大阪府の感染状況指標で4指標以上がステージⅢを上回る状況となっていた。
もう一方の変更基準である「政府・自治体からの要請」については、13日の大阪府知事によるオンライン授業実施要請まで、入構を制限するものは無かった。しかし、大阪府からオンライン授業移行要請を受け、本学は自治体からの要請レベルが引き上げられたと判断した。なお、BCPレベルは学内統一の基準で運用されることが決定されているため、大阪府の要請だけでも全学に引き上げは適用される。
感染症対策委員会の担当者は、BCPレベル判断について「(感染指数と自治体からの要請)どちらかを優先するのではなく、総合的に判断する」と基準を示した。また、感染指数において3月30日時点でレベル3引き上げ相当だったが、引き上げに至らなかった経緯について「自治体からの要請もなく、レベル3では学生への活動制限が大きくなるため、慎重な判断が求められた」と説明した。(三井)