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マンガ・パンデミックweb展2021が開催 コロナ禍への向き合い方を作品に

9月11日より、京都国際マンガミュージアム(マンガミュージアム)(京都市中京区)のWebサイト上でオンライン展覧会「マンガ・パンデミックWeb展2021」が行われている。本学国際平和ミュージアム、マンガミュージアムや京都精華大学国際漫画研究センターが開催に携わる。作品の募集期間は10月31日までで、プロ・アマチュアを問わず世界中に門戸を開いている。

Hossein Eskanderyさんの「Krieg mit Corona」

募集するのは、新型コロナウイルス感染症をテーマにしたイラストやマンガ作品だ。国際平和ミュージアムの安斎育郎名誉館長によれば、新型コロナウイルス感染症の蔓延に付随して起こった貧富の格差などに起因する予防や医療措置の格差、感染者に対する差別や偏見といった「暴力」にどう立ち向かっていくかという問題を意識したテーマ設定だという。

横田吉昭さんの「無題」

昨年行われた第1弾は、国際平和ミュージアムも参加する国際平和博物館会議の関連企画の一つ。元は「へーわボケ漫画展」と銘打った企画の予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、テーマを変更した。併せて、展示方法もオンラインに切り替えた。

結果としては、50を超える国と地域の345人から1041点の作品が寄せられた。本展覧会の実行委員会は閲覧数の増大や関心の大きさなどから、2020年12月25日までであった会期を無期延期した。また今年1月29日にはオンライン・シンポジウムが開催され、実行委員たちが応募作品について意見を交わした。現在もマンガミュージアムの公式YouTubeチャンネルにてその模様が視聴できる。

西岡由香さんの「変異不良」

本学文学部の田中聡教授によれば、応募作品は、国によって着眼点や作風に特徴があるという。また、京都精華大学国際国際マンガ研究センターの伊藤遊特任准教授は昨年の応募作について、攻撃的なものや切迫感のあるものが多いとした。今年以降の作品に違った傾向が見られれば、新型コロナウイルス感染症に対する感覚の変化の記録にもなり得ると今後の展望を見据えた。

Agus-Eko-Santosoさんの「無題」

さらに田中教授は、日本の学生がコロナ禍をどう見ているかに関心があるとし「絵の上手さなどはあまり気にせず、SNSに作品を挙げるような感覚で気軽に応募してほしい」と呼びかけた。

また、安斎育郎名誉館長は、マンガの持つ言語を越えた伝達能力を特に強調し、本展覧会について「全世界的に意識を共有できる手段としてさらに活性化していきたい」と述べた。

下記のリンクから、本展覧会を閲覧できる。
https://www.mangapandemic.jp/

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