本学経営学部は2022年に創設60周年、経営学部校友会は同年に創立20周年を迎え、これを記念する式典が2023年11月19日にヒルトン大阪(大阪市北区)にて開催された。本式典は、経営学部の学生と校友(本学卒業生)との交流の促進を目的として、本学経営学部ならびに経営学部校友会が主催したもの。式典にあわせて、成田悠輔氏を招いた記念講演会や立食式の祝賀会も催され、参加者は総勢500名を超えたという。
記念講演会、成田悠輔氏が登壇
14時から催されたのは「ニコ没:22世紀に向けたアンチサバイバル術」と題した成田悠輔氏による記念講演会。この講演会には多くの校友や学生が駆けつけ、成田氏の話に耳を傾けた。
講演会前半では、第16代ローマ皇帝のマルクス・アウレリウスの言葉を引用しながら「価値観を壊す視点」について語り、後半には「新しい価値観をどうしたら実現、社会に実装できるか」について講演した。終盤には参加者からの質問が相次ぎ、時間の限り質疑応答が交わされた。
一度は成田氏の話を聞いてみたいと思い参加したという情報理工学部の学生は「本を読むことと、実際に話を聞くことは違った」と講演会を振り返る。また、以前から成田氏のファンだという学生は「尖った発言ばかりが目立っていたが、講演会ならではの複雑な話が聞くことができて良かった」としつつ、成田氏の講演会中の発言を踏まえながら「今後は一つのコミュニティにとらわれず、知見を広げていきたいと思った」と学生生活の展望を語った。
記念式典、経営学部の歩みを振り返る
次に催されたのは、経営学部創設60周年と経営学部校友会創立20周年を祝う記念式典。式典の冒頭では、経営学部創設60周年を記念して作られた動画が放映され、参加者らとともに経営学部の歩みを振り返った。つづいて、経営学部の木下明浩 学部長と学校法人立命館の奥村陽一 常務理事が挨拶をし、今後の展望が語られた。
その後、経営学部校友(卒業生)で立命館大学ミャンマー校友会 事務局長の新谷夢さんが登壇し、2021年にクーデターが勃発したミャンマーでの事業活動についてインタビュー形式で話した。緊迫する情勢を前に、これまでの経験がどのように活かされたかなどについて語られた。
記念祝賀会、校友と交流深まる
17:00から開かれた立食式の記念祝賀会では、立命館大学応援団によるパフォーマンスがスタートを飾った。校歌斉唱や応援歌にあわせたさまざまな音色や動きで会場を盛り上げた。
その後、本事業の代表で経営学部校友会の西形方良 会長が乾杯の音頭を取った。乾杯ののち、思い思いの飲み物や食べ物を手に取り、談笑する参加者の姿があちこちに見られた。
また記念祝賀会の会場では、学生の活躍も展示された。入り口には立命館大学交響楽団の次回公演のチラシや立命館大学新聞社の紙面が設置され、会場の端には国際協力団体「IROHA」によるブースが設けられた。会場外では、本学大阪いばらきキャンパスを拠点に活動する「茶-くる」によるお点前とお茶菓子の提供が行われるなど、会場の内外で学生の活躍を目にする機会が設けられた。
「かしこまった場ではなく、広い交流が生まれたら」との想いでブースを構えた茶-くるの小長谷佳那さん(経営2)は、これまで実施してきた茶室でのイベントを念頭に「こういう場での提供は初めてで、普段と違うところも多く、勉強になった。今回の体験を次に活かしたい」と振り返った。また、たくさんの人に話しかけてもらえたという小川凜子さん(心理3)は「(同じタイミングで)いっぱい来てくださった時もあったが、普段通り焦らずこなせた」と後輩らをあたたかく見守る。
記念祝賀会の最後には、経営学部校友会副会長で本記念事業のプロジェクトリーダーを務めた玉井清太郎さんによる挨拶が行われた。挨拶中、普段は一般企業や起業して勤める傍ら、母校と後輩のためにこうした校友会活動に精力的に参加する記念事業のプロジェクトメンバーが紹介され、参加者から拍手が送られた。
経営学部の校友だという男性3人組は「以前もこういった会に参加したが、アットホームな雰囲気で良かった。卒業後に活躍されているような人ともつながることができ、交流の幅を広げることができるので、今後もこういった会があればぜひ参加したい」と校友として前向きな姿勢を見せた。また、玉井さんは「今後も経営学部校友会は学生と校友の交流を促進させることにより、母校の発展と、学生と校友の成長に寄与していきたい」とした上で、今後の校友会活動への参加を呼びかけた。
(小野)