4月27日、「THEインパクトランキング2022」が発表。同ランキングはイギリスの高等教育専門誌Times Higher Education(THE)が大学のSDGsに関するさまざまな取り組みを評価したもの。本学は総合201~300位にランクインし、西日本の私立大学では最も高い評価を得た。
総合評価において本学は高い評価を受けた「1:貧困をなくそう」「2:飢餓をゼロに」「16:平和と公正をすべての人に」の3つに「17:パートナーシップで目標を達成しよう」を加えた4つのゴールが評価対象となった。
具体例としては、大学独自の奨学金による経済支援や100円朝食の提供、生命科学部久保幹教授の研究グループによる土壌診断技術「SOFIX」の開発と社会実装、OIC総合研究機構の仲真紀子教授らが中心に行う司法面接研修、国際平和ミュージアムの取り組みなどが好事例として、それぞれ該当するSDGsゴールにおいて高評価を受けた。
「SDG1:貧困をなくそう」「SDG2:飢餓をゼロに」は昨年度と比べて高いスコアを獲得している。これについて本学研究部 RARAオフィス課長の矢野均さんは「評価された取り組みは本学が以前から継続的に取り組んできているものであり、昨年に比べて確かなエビデンスを示すことでスコアを伸ばすことが出来た。今後もウェブサイトやニュースなどで積極的に発信することに注力したい。また、本学の強みである人文社会科学系の研究者の貧困や飢餓に関連する論文や著書の実績が高く評価されたこともスコアを底上げした一因ではないか」と分析した。
世界的な大学ランキングで評価を受けることの意義について、本学の山下範久常務理事(企画担当)は「ランキング自体が目的というわけではないが、本学の存在や特色をより多くの人に知ってもらう非常に重要なツールと捉えている。また、国際的に影響力のある高等教育専門誌から明確な指標で評価を受けることで、学内の研究活動、教育活動、社会活動などの方向性や向上の度合いを確認する手段にもなる」とした。
さらに今回の「THEインパクトランキング」における評価については「SDGsに高い関心を持つ若い世代のさらなる積極的な取り組みにつながることを期待している。国内外のさまざまなネットワークの拡大・強化につなげ、研究・教育をさらに高めていきたい」と展望した。
また、SDGsと密接にかかわるテーマを持つ2025年の大阪・関西万博に向け、他大学や企業との連携を図りながら取り組みを盛り上げていきたいと語る。「世界がどう変化していくのか、その中で本学は知の拠点としてどのように世界に貢献するのか。2030年以降の新たな目標に向けた展開とともに、さらに検討を重ねていきたい」と展望した。(唐木)