12月10日、本学びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて、本年度学園祭のフィナーレを飾るBKC祭典が行われた。
晴天の中、セントラルステージではアカペラサークルSong-genicsに所属する「バリバリ(bally-valley)」がトップバッターを務めた。バリバリはオリジナルアレンジした人気の計4曲を披露。歌声だけでなく曲間のトークでも会場を沸かせた。4曲目に披露された「嵐」の「Happiness」では曲の盛り上がりとともに銀テープが宙を舞った。2022年に開催された「青春アカペラ甲子園 全国ハモネプリーグ2022冬」を視聴しバリバリのファンになったという夫婦は、三重県から訪れたと話し「生で見ることができて良かった」と満足げな表情を浮かべた。メンバーのしゅーちゃんさん(理工4)は「人も集まってくれて、天気もよく、気持ちよく歌えた」と笑顔を見せた。
ビーイングステージのスタートを切ったのは軽音楽サークルJack&Beans所属の「Shino-T王蜂」「草津事変」。それぞれバンドの「女王蜂」「東京事変」をコピーし「メフィスト」などの人気曲を披露した。メロディーとともに会場は熱気を増し、観客は歓声や拍手で盛り上がった。ビーイングステージでは終日バンドサークルによる演奏やダンスサークルによるダンスが催された。
立命館重機部は、日立建機日本株式会社(日立建機日本)の協賛のもと「重機を見よう! 重機を知ろう!」を企画。ショベルの展示や図鑑をテーマにした現場解説パネルで、重機の魅力を伝えた。来場者は実際に重機に乗る体験ができた。ブースを訪れた山本翔大さん(文4)は、就職活動を通して日立建機日本の重機を知り「憧れていた業界。体験ができるのはとてもいい機会だった」と喜んだ。
重機部に所属する椙山(すぎやま)百合花さん(経営2)は「1年間の活動の集大成となる企画。重機をレンタルしたり、パネルを作成したり、準備が思うように進まないこともあったが、完成できて良かった」と笑顔で語った。
そのほか、キャンパス内ではさまざまな模擬店・フリーマーケット出店が見られ、プリズムハウス北口では硬式テニスサークルBrantyが「おぐらんてぃ」という店舗名で小倉トーストを販売した。人の往来のすぐそばに位置していた同団体では、テントからあふれたバターの香りが人をひき付けていた。小倉トーストという商品の選定に関して、同団体の瀬戸口清和さん(理工2)は本祭典の開催季節に注目。「寒い季節なので温かいものを食べてもらいたいと思い、祭典ではあまり見かけないデザートとして小倉トーストを選んだ」という。またコロナ禍による入場制限がなくなった本祭典では、昨年度までと比較して学生以外の来場者も多く見かけられた。瀬戸口さんは模擬店の売れ行きを振り返り「ターゲットにしていた学生以外の層にも多く立ち寄っていただけた」とし、キャンパスを超え草津市全体で盛り上がりを感じたと語った。
大阪府河内長野市から訪れた夫婦は、子どもが本学の卒業生で学園祭実行委員だったという縁から毎年学園祭を訪れているという。ステージや模擬店を回り「入場規制がなくなったことで以前のような活気が戻った。BKCの立地を生かして、ステージの音響が他キャンパスより大きくてよかった」と笑顔で話した。
全キャンパスで行われている学園祭公式キャラクター「リッツ・ブラザーズ」との撮影会。本祭典ではプリズムハウス105号教室にて開催された。それぞれのキャンパスに合わせたフォトスポットが各祭典で展開されており、BKCでは冬とクリスマスらしさを基調にした装飾の中で撮影することができた。
リッツ・ブラザーズのBKC担当であるビリーは「今日の写真会も大盛況だったぞ!クリスマスが近いから俺たちもサンタ帽をかぶってたんだ!学園祭テレビでもおつかい成功だぜ!!みんな、俺たちに会いに来てくれてありがとな!」と喜びの表情を見せた。
午後2時よりセントラルステージにてプロタレント企画が開催され、3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」が登場し、代表曲の「ライオン」を含む計11曲を披露した。
1曲目は「ライトスタンド」。曲の合間にメンバーの1人であるMOCAが「立命館大学、調子はどうですか?」と問い掛けると観客は手を高く掲げ、これに応じた。また8曲目の「GroovyでDancingなParty」ではステージ演出などを補佐する本学放送局(RBC)の音響スタッフをステージに上げた。メンバーのRoverが「RBCスタッフに拍手を」と呼び掛け、会場は拍手に包まれた。ステージに上がったRBCの上田寛市郎さん(産社2)は「ステージに上げられとても驚いたが、とても楽しい時間だった」と振り返る。アンコール曲の「アイカタ」を歌い終えると、観客と共に記念撮影し、ライブを締めくくった。
ライブ終了後、ベリーグッドマンのタオルなどグッズを持参しライブに参加した大阪府豊中市の女性ファンは「観客を元気にしてくれる明るさがあり、最高だった。『アイカタ』では3人の仲の良さがあふれていてよかった」と話した。
建築情報研究室と建築情報学倶楽部のコラボ企画として、セントラルサーカスに位置する噴水にプロジェクションマッピングを投影する「電脳漣漪(れんい)」が登場。「漣漪」とはさざ波の立つさまを表す言葉で、水の揺らぎとデジタル情報を融合することを目的とした企画になっている。本企画ではQRコードを読み込むことで噴水に自分の書いた文章やリアクションを投影することができ、建築情報研究室の小泉彰也さん(理工M1)は「噴水を中心に感情の共有ができる空間になっていればうれしい」と語った。
エンディング企画は「Free your mind」というテーマのもと、開催された。このテーマには心を解き放つという意味が込められている。
まずはK-POPカバーダンスサークル「Steppin’」がステージに登場。曲の雰囲気に合わせた衣装を身にまとった45名の部員が登壇し、「TWICE」や「IZ*ONE」など4曲の人気K-POPソングに合わせたダンスを披露した。パフォーマンス中たびたび拍手や歓声が上がった。クライマックスでは多数のメンバーが登場、華麗なダンスで観客を魅了した。
続いてカラーガードサークル「LUSTER」が出演。色とりどりのフラッグなどを用いたパフォーマンスを行い、ステージ上を彩った。客席からは音楽に合わせた手拍子が上がり、クライマックスではシャボン玉や銀テープが空に向けて射出された。LUSTERでの振り付けは全て学生が考えており、メンバーおのおのの色が出ていることが魅力だという。代表の森祥大さん(生命2)は「夏休みから練習してみんなで一つ一つ頑張って作ってきたので多くの人に見ていただいて胸がいっぱいだ」と喜んで見せた。
エンディング企画終了後、「ミュージック花火企画」と題し、夜空には大量の花火が音楽に合わせて打ち上げられた。花火終了後、歓声と拍手に会場が包まれるなか、本年度学園祭は幕を閉じた。