元離宮二条城(京都市中京区)をプロジェクションマッピングで彩る夜間イベント「NAKED桜まつり 2024 世界遺産・二条城」が8日、開幕した。城内は色鮮やかな光に包まれ、アートな花見体験が来場者を魅了する。
総合演出を担ったのは、クリエイティブカンパニー「NAKED, INC.」(ネイキッド)。50品種約300本の桜を見ることができる桜の名所・二条城で、夜桜を楽しむ桜祭りを企画した。
開幕に先立って7日に行われたセレモニーには、ネイキッドの村松亮太郎代表と京都市新市長の松井孝治市長が登壇。松井市長は「二条城をはじめ、京都には本当にたくさんの種類の桜がある。二条城がどんな姿になるのか大変楽しみにしている」と期待を語った。
演出は、唐門(からもん)のプロジェクションマッピングから始まる。全長約140mにもなる内堀の石垣では、桜や狩野派の障壁画をモチーフとしたプロジェクションマッピングショー「桜月夜絵図」が披露される。また、南門前や桜の園、香雲亭、清流園など、城内各所で桜などのライトアップが行われる。
北大手門前には、酒や茶が楽しめる「プレミアムお花見エリア」が設けられ、京都老舗茶舗「福寿園」の抹茶や和菓子などを楽しみながら、桜を満喫することができる。入場には1人当たり9千円のセットチケットが必要。インバウンド需要に向けた、高付加価値体験の提供が狙いだ。
また、城内では「NAKEDディスタンス提灯」の貸出が実施される。二条城に咲く5種の桜をモチーフにした5つの柄が地面に映し出されるもので、担当者は「自分自身も光のアートの一部になることができる」としている。
二条城に咲く多種多様な桜や重要文化財などを生かした見せ方にこだわったと話す村松代表。来場者に向けて「私たちの狙いは、言葉ではなくビジュアルで伝えること。そういう意味では、演出をそのまま体感してほしい。ノンバーバル(非言語)であるからこそアートなので、幅広い世代の方々に楽しんでもらいたい」と話した。
開催期間は4月7日まで。開催時間は午後6時から午後10時(最終入場は午後9時)。詳細は公式サイト参照。
(小林、篠原)