新型コロナウイルスの感染が広がり、3月20~22日に3キャンパスで予定されていた本学の卒業式が中止となった。約8000人の卒業生は卒業式に出席することなく、本学で過ごす最後の日を迎えることとなった。
21日に行われる予定だった衣笠キャンパスでは当日、会場となるはずの京都衣笠体育館で部活動の練習が行われていた。それでも午前中から多くの卒業生やその保護者でキャンパスが賑わった。晴天に恵まれたこの日、各自写真を撮るなどして学友や本学との別れを惜しんだ。
文学部で教育人間学について学んだという卒業生は「卒業式がなくなって悲しい。なくなってしまったがせっかくだから着た」と卒業式用にレンタルした袴に身を包んでキャンパスを訪れた。
卒業後はインフラ会社に就職するという法学部の卒業生は「新型コロナウイルスの影響で卒業式やイベントなど、今までは当たり前だと思っていたことがなくなってしまった。インフラは当たり前のものなので、そのようなものを支えていけるように頑張りたい」と卒業後の抱負を語った。
大学は今年度卒業生のための卒業式特別サイトを開設し、仲谷善雄総長の式辞や各学部長らのメッセージなどを公開している。また、卒業式の代替措置として、大学による卒業生と関係者らが集う場を設定することが検討されている。(石井)