学園祭「衣笠祭典」が1日、衣笠キャンパスで開催された。本年度の学園祭のテーマは偶然がもたらす幸運な出会いという意味の「Serendipity(セレンディピティー)」 。衣笠が学園祭のトップバッターを飾り、来月開催されるOIC祭典、BKC祭典にバトンをつなぐ。

祭典本部によると、来場者数は1万人を超え、冬の足音が近づく会場の衣笠キャンパスには府内外から学生や家族連れなどが訪れた。

■中央ステージ カウントダウンでスタート

「共鳴」をテーマに掲げる中央ステージでは、11時20分からステージ企画がスタートした。先立って行われたオープニングでは、本学放送局(RBC)が司会を務め、開幕を宣言。司会の掛け声で、観客と共にカウントダウンの声を響かせた。

観客と共にカウントダウンを行った

ステージパフォーマンスのトップバッターを飾ったのは本学書道部。迫力あるパフォーマンスを披露し、観客からは大きな拍手が送られた。パフォーマンスを行った書道部員は「高校でも書道部だったが、また大学でもパフォーマンスができて(心に)じんわりきた」と振り返った。

トップバッターを務めた書道部

(矢野)

■西側ステージ 多様なステージ披露

「彩光」をテーマに掲げる西側ステージではさまざまな団体がパフォーマンスを見せ、盛況だった。

合気道部は14時頃から演武を披露した。合気道部の山下航貴さん(文3)は「普段は観客の前で演武することはあまり多くないので、感覚が違った。(合気道は)まだまだマイナーなスポーツなので、多くの人に触れてもらう機会となってよかった」とほほ笑んだ。

技を決めるごとに観客からは歓声が上がった

(星野)

■「道とセレンディピティ」 デザ自、展覧会開催

以学館の2階では、デザイン・アート学部自治会が企画したワークショップと展覧会が開催された。ワークショップでオリジナルお守りなどが制作でき、展覧会では学生が制作した個性豊かな約50点の作品が並んだ。

展覧会のテーマは「道とセレンディピティ」――。学園祭テーマ「セレンディピティー」と偶然の出会いの場所である「道」をかけ合わせたものだと同自治会の学生は話す。

モニターに表示されたテーマの説明

同ブースには立命館の仲谷善雄総長も足を運び、展示された作品を見て回った。その際、自身のアートへの造詣の深さが垣間見えるエピソードも明かしたと同自治会の会田拓さん(デザ1)は話す。会田さんによると「仲谷総長は中学2年までプロに教わっていて、油絵を描いていた」という。

とりわけ仲谷総長が気に入ったという作品は「境い目、揺らぎ」(作者は小原優さんと為本ひなたさん。ともにデザ1)。海の中や波をモチーフに、本学衣笠キャンパス地域連携課から提供された廃棄するペットボトルを活用した作品である。作品を鑑賞した仲谷総長から、制作過程を見せたら面白いのではないかとの提案もあったという。

小原さんは作品の制作背景を「家の中でペットボトルを見て何かに使えないかなと思ったのが始まり」だと説明する。モチーフについて「海の中は道がなく未知の世界。波は波同士が出会いぶつかった際にエネルギーが発生する。それぞれ偶然の出会いを表現した」と語った。

作品名は「境い目、揺らぎ」。青を基調とした鮮やかな色彩とペットボトルの凹凸が印象的だ

(金井、安田)

■企業ブースでにぎわい見せる チラシ・ノベルティ配布

衣笠体育館1階第3アリーナでは、モンスターエナジージャパン(東京都品川区)、ネビュラクリニック京都院(京都市下京区)、レッドブル・ジャパン(東京都港区)の三つの企業がブースを出展し、チラシやノベルティなどを配布した。

ブースに立ち寄った来場者にはノベルティが配布された

ネビュラクリニック京都院は、学園祭の来場者のみが使えるスペシャルクーポンが掲載されたチラシを来場者に配布した。同ブースの担当者は「来場者の方に対して当院の施術をお得に受けていただけるようなサービスを提供したくて出展した。美容に興味のある方にちょっとでも受けていただければ」と話した。

クーポンの掲載されたチラシが配られた

(矢野)

■思い思いのメッセージでボード彩る

存心館前では、来場者が自由にメッセージを書き込むことのできる「メッセージ&スタンプボード企画」が行われた。担当者は同企画について「参加者の声や思いを集められたら面白いのではと思った」とコメントした。

来場者はイチョウやモミジの形のメッセージカードに衣笠祭典への思いや感想、願い事などを思い思いに書いた。来場者から多くのメッセージが寄せられ、ボードを彩った。

来場者の書いたメッセージが飾られた

(矢野)

■「体感、去年より多い」 シールラリー企画実施

至徳館前の広場ではシールラリー企画の景品交換所が設置され、多くの家族連れや大学生らが詰めかけた。同企画終了の2時間前の時点で、1等賞のトートバックの在庫がなくなっているほどの盛況だった。

シールは構内各所にある対象企画に参加して集める。集めたシールの枚数によって獲得できる景品が変わる。1等賞から3等賞まであり、それぞれリッツブラザーズがあしらわれた限定グッズが手に入る。

同企画の手応えについて運営スタッフの学生は「体感、去年より多い」と語り、景品の選定について「目を引くものにした」という。

また、同企画に参加した府外の高等専門学校に通う学生は「1等賞のトートバックがすごく可愛くて欲しかったけど、売り切れていたのでクリアボトルにした」と語り、企画内容について「楽しかった」と感想を話した。

シールラリー賞品交換所には長蛇の列ができていた

(金井、安田)

■リッツ・ブラザーズ全員集合! 写真会開催

存心館1階では本学学園祭の公式キャラクター「リッツ・ブラザーズ」の写真会が行われ、老若男女問わず多くの人が写真撮影をした。

リッツ・ブラザーズは長男のケビン、次男のビリー、末っ子のオスカーの3兄弟。交代で登場し、最後の15分は3兄弟がそろった。

衣笠祭典での写真会では、時期に合わせてハロウィーンの装飾が施された。祭典ごとに、背景や配布されるステッカーが変更されるのがポイントだ。

「ビリーだぜ! 今日は衣笠祭典でみんなに会えてうれしいぜ!」

長男のケビンは「ほかの祭典も行くからみんな来てやー!」と参加を呼びかけた。

リッツ・ブラザーズは今年からTikTok(ティックトック)を開設し、自己紹介や普段の日常を発信している。

リッツ・ブラザーズ全員集合!(左から)オスカー、ケビン、ビリー

(松山、金井)

■フリーマーケット 日々の歩み表れる

充光館と至徳館の間の道に設けられたエリアでは、八つの縁日・フリーマーケットが出店された。

「立ミス古本市」では、本学ミステリー研究会が定期的に制作している機関誌やミステリーの古本を販売した。同会が衣笠祭典に出店するのは今回が初めてだという。

古本と機関誌を販売する同会の学生ら

販売した古本は、会員の読まなくなったものや出版社からもらったり会費で購入したりしたもの。機関誌には会員が執筆した小説や作品レビュー、ミステリー作品のランキングを収録している。

同会の学生は「本が売れない時代で難しさを感じたが、思ったより売れている」と手応えを語った。

陶芸部は、部員が制作した陶芸品を販売。電気釜や薪窯(まきがま)を使用して制作している。部員の吉田尊(文2)さんは陶芸品の選び方について「やっぱり気に入ったものを一番選んでほしい。他には高台(こうだい)(器の底にある台座)や軽さなども見てもらったら使いやすさが分かると思います」と話した。

並ぶ陶芸品

吉田さんは野菜を模した「ゴリ野菜シリーズ丸猫」を出品。作品名について、もともとはぎりぎり野菜に見える「ギリ野菜シリーズ」だったものの、制作していく中で「上手くなってきちゃったんですよ」と笑顔を浮かべ話す。「当時の部長に『ギリじゃないよね。ゴリ野菜でいいんじゃない』と言われ名前を変えた」と制作背景を語った。

ゴリ野菜シリーズ丸猫

(安田、松山)

■多種多様な模擬店 今年も盛況

模擬店は2つのエリアに分かれて出店され、行列や売り切れも相次ぐほどのにぎわいを見せた。

東側広場では学生ボランティア団体のIVUSA京都が「IVUSA ポンチプロジェクト」を出店し、フルーツポンチを販売した。同団体は毎年、衣笠祭典に出店している。

売れ行きは好調で、模擬店の責任者を務めた西尾梓(国関2)さんは「思ったより売れ行きが良くてホッとしている」と頬を緩めた。

売り上げはボランティア活動の運営費に充てられるという。

フルーツポンチを販売した同団体の学生ら

(安田)

エンディング企画 衣笠祭典のフィナーレ飾る

中央ステージではエンディング企画が行われ、よさこいサークル「京炎そでふれ! おどりっつ」とKーPOPカバーサークル「Steppin’(ステッピン) 」がスペシャルパフォーマンスをした。

おどりっつは、大旗を振るパフォーマンスや衣装変化などの演出も取り入れ、ダイナミックな演舞を披露。同団体のメンバーの掛け声に合わせ、「俺もお前もおどりっつ」と観客も声を上げ、盛り上がりを見せた。

おどりっつの演舞には歓声が上がった

パフォーマンスを終えた後、同団体の代表は「いろいろ考えながら練習して構成も考えてきて、今日は素晴らしい舞台で踊らせていただいた。会場一体となって『俺もお前もおどりっつ』ができて、すごく楽しかった」と笑顔を見せた。

ダイナミックな演舞を披露したおどりっつ

エンディング企画の最後を締めくくったのはSteppin’。華麗なダンスを見せ、辺り一面は熱気に包まれた。

会長の植田真帆さん(文3)は「たくさん歓声が上がって盛り上がって、すごくいいパフォーマンスになった。最後の学祭になる4回生も多いのでぶつかることの方が多かったが、みんないいものを作りたくてここまでやってきた。たくさんの人が見てくれて本当に良かった」と喜びを語った。

Steppin’のパフォーマンスでは大きな歓声が上がった

(安田、矢野)