いよいよ25日(土)から関西学生野球連盟春季リーグの最終節、伝統の「立同戦」(立命館大対同志社大)がわかさスタジアム京都(京都市右京区)で幕を開ける。現在リーグ首位の本学は、立同戦で2連勝すれば26日に2季ぶりの優勝を果たす。優勝への機運が高まり、立同戦に向けて盛り上がりを見せる中で、これまでの本学の戦いを見ていきたい。(石井・鶴)
今季の躍進の原動力となっているのはエース坂本裕哉(文4)のピッチングだ。これまで4勝を挙げ、防御率はリーグトップの0.82と好調の坂本だが、開幕戦(対関学大)のピッチングは後味の悪いものであった。7回まで完封ペースで投げていた坂本だったが、8回に連打で2点を失って降板。試合には勝利したものの、メンタル面で課題が残る結果となった。
坂本が覚醒したのは次節の京都大戦であった。9回を投げ抜き被安打5、9奪三振の好投でリーグ戦初完封勝利を手にする。続く近畿大戦ではプロ注目の右腕、村西との投げ合いを、2戦連続となる完封で制し、絶対的エースへと成長した。
投手陣を支える二枚看板のもう一枚は安定感抜群の有村大誠(文3)だ。ストレートで押していくピッチングが持ち味の有村は、これまで6試合に登板し、1試合平均1.7失点と安定してゲームを作る。
近大との首位攻防戦の2戦目に先発した有村は、初回に3点を援護されるも、ヒットや味方のエラーで3点を失い、試合はそのまま延長戦に突入する。有村は10回を投げて失点3と好投するも、味方の援護はなく。チームも延長12回に2番手の糸井稜二(産社4)が3番の竹村にサヨナラ本塁打を浴びて敗戦した。
今季の本学の打線はあと一本が出ない試合が多く、第7節の関西大戦では3試合で計5点であった。
湿る打線に発破をかけたのはキャプテンの大本拓海(文4)だ。扇の要としてナインを鼓舞する大本は、打線でも4番に座り打率.324を残す頼もしい存在だ。京大との2戦目には、同点で迎えた7回にヒットを放つと、続く百田風太郎(産社3)、三宅浩史郎(産社3)の連打などで2点を追加。大本のヒットがチームに逆転をもたらした。
今季から新たにベンチ入りした渡邉理玖(産社3)にも注目だ。関大との2戦目に1番左翼で初のスタメン出場をすると、第1打席に右中間を破る三塁打を放ち、いきなり起用に応えた。その日は3安打の猛打で、しっかりと1番打者としての役割を果たした。
続く3戦目でも、2安打1打点と結果を残した渡邉は、本学野球部には珍しい“無名の公立校”から一般入試で本学に入学した苦労人だ。野球に対して真摯な態度で向き合う渡邉の活躍は、ニュースターの誕生を予感させた。
ニュースターという意味で忘れてはならないのが、池上颯(文2)の活躍だ。今季から遊撃手のレギュラーに定着した池上は、広い守備範囲と走塁が持ち味のプレーヤーであるが、特筆すべきはその打撃。右へ左へ快音飛ばし、打率.395はぶっちぎりの首位打者である。
他にも、状況に応じたチームバッティングが出来る橋本和樹(産社3)やチャンス強い打撃と強肩が持ち味の榮枝裕貴(文3)にも注目だ。
大本主将の意気込み やはり立同戦は特別な試合です。ここ数年勝ち続けているので、負けるわけにはいきません。特に今年は集客のための広報を色々な方が頑張ってくれているので、勝ってお返しをしたいです。
同志社は主将の杉内を中心とした良いチームです。チーム一丸となって、これまで積み上げてきた成果を出したいです。
立同戦
1回戦 25日 17:00~
2回戦 26日 13:30~
(3回戦 27日 13:30~)
学生当日券¥500 一般当日券¥1000 立命館大学生は学生証提示で無料
本学のこれまでの戦い
第1節 関学大戦
第3節 京大戦
第7節 関大戦
1回戦 立命大0-1関大
2回戦 立命大1-0関大 「初スタメン 渡邉3安打大暴れ 関大に完封勝利」
3回戦 立命大4-3関大 「関大との接戦制し単独首位に 22度目の優勝へ期待高まる」